1.概況
本日の日経平均は45円高の2万1970円と小幅に上昇しました。TOPIXやJPX日経400は小幅安となった一方で、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数は小幅高と主要指数は高安まちまちでした。昨日の米国市場で主要指数が下落した一方でドル円が107円台まで円安に戻したことを受け、日経平均は17円高と小高く寄り付きました。日経平均は寄り付き後にマイナス圏に沈みましたがまもなくプラスに転じると、その後は上げ幅を広げました。前場を139円高で終えた日経平均は後場寄りから一段高となりまもなく205円高と1日の高値をつけました。しかし13時頃から急速に上げ幅を縮めた日経平均は、再びマイナスに転じると下げ幅を90円近くまで広げる場面がありました。その後は前日終値を挟んだもみ合いとなり、結局日経平均は45円高と小幅高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆6862億円となりました。東証33業種はガラス土石製品、電気機器、その他製品など14業種が上昇しました。一方で19業種が下落しました。中でも保険業や証券商品先物、銀行業と金融関連業種の下げが目立ちました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)が2%近く上昇したほか、ソニー(6758)、トヨタ自動車(7203)、ファーストリテイリング(9983)、ファナック(6954)、東京エレクトロン(8035)が上昇しました。一方で三菱UFJ(8306)、ソフトバンクグループ(9984)、JT(2914)、三井住友(8316)は下落しました。その他材料が出たところでは、パチンコ機の販売などを行うフィールズ(2767)が5%以上の大幅安となりました。昨日今期の業績予想を大幅に下方修正したことが嫌気されました。また、同じく今期の業績予想を下方修正したレストランを展開するバルニバービ(3418)も1.5%安となっています。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は上昇した一方TOPIXは下落するなど主要指数は高安まちまちでした。企業業績への期待感と円高への警戒感の綱引きのような格好です。今夜の米国市場では1月に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が公表されます。マーケットでは3月のFOMCで利上げが行われるのか注目されており、その判断材料になるため発表内容が注目されます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)