1.概況
本日の日経平均は307円高の2万4124円と大幅に続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が上昇し史上最高値を更新したことを受け、日経平均は108円高の2万3924円で寄り付きました。本日の日経平均は寄り付きの水準が1日の安値になると、ほぼ1日を通して上げ幅を広げました。日経平均は10時半頃から一段高となり2万4000円の節目を回復すると、前場を221円高で終えました。日経平均は後場に入っても堅調に推移するとまもなく上げ幅が300円を上回り、そのまま1日の高値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆7548億円となりました。東証33業種は石油石炭製品を除く32業種が上昇しました。中でも不動産業とその他金融業が2%を超える上昇となったほか、精密機器やガラス土石製品なども2%近く上昇しています。なお、日銀の金融政策決定会合では予想通り金融政策の現状維持が決定されました。予想物価上昇率に対する記載がこれまでの「弱含みの局面が続いている」から「横ばい圏内で推移している」と上方修正されたことを受け、ドル円がやや円高に振れる場面がありましたが、その後は徐々に値を戻しています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが上昇しました。売買代金トップの任天堂(7974)が2%超上昇し、終値は4万9590円と5万円の節目に近づいてきました。また、売買代金2位に入ったソニー(6758)が2.9%高となったほか、三菱UFJ(8306)、ソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、ファーストリテイリング(9983)、三井住友(8316)などがいずれも上昇しました。売買代金8位に入ったファナック(6954)は0.3%安と小幅に下げています。材料が出たところでは、AIの開発などを手掛けるセック(3741)が12%の大幅高となりました。業績予想や配当予想の上方修正を発表したことが好感されました。また、携帯電話販売向けの人材派遣などを手掛けるライク(2462)はひふみ投信を運用するレオス・キャピタルワークスの保有比率が上昇したことを材料に買われて6.6%高となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は大幅高となり2万4000円の節目を回復しました。マーケットのセンチメントは非常に良好です。本日の大引け後には安川電機(6506)が決算発表を行いました。明日のマーケットの反応が注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)