1.概況
本日の日経平均は208円高の2万3714円と続伸し、連日で昨年来高値を更新しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が連日で史上最高値を更新したことを受け、日経平均は136円高の2万3643円で寄り付きました。昨日日経平均が700円超の大幅高となっていたからか、前場の日経平均は利益確定売りに押されて徐々に上げ幅を縮める展開となり一時は14円高をつける場面がありました。前場を41円高で終えた日経平均は後場に入ると上げ幅を広げる展開となりました。14時過ぎに224円高と1日の高値をつけた日経平均は引けにかけても高値圏で推移し、結局208円高と続伸して取引を終えました。東証1部の売買代金は3兆140億円と昨日に続いて3兆円を超える大商いとなりました。東証33業種は鉄鋼や非鉄金属、証券商品先物や海運業など27業種が上昇しました。一方で石油石炭製品や鉱業、小売業など6業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は概ね上昇しました。売買代金トップの任天堂(7974)は1.4%安と反落したものの、三菱UFJ(8306)、ソニー(6758)、トヨタ自動車(7203)、三井住友(8316)、みずほ(8411)、ファナック(6954)などが上昇しました。材料が出たところでは、楽天(4755)が1.8%安となり昨年来安値を更新しました。大手証券が投資判断を引き下げたことが嫌気されました。一方で外資系証券が「買い」の投資判断でカバレッジを開始した食品成形機の開発を手がけるレオン自動機(6272)は17%近い大幅高となりました。また、月次売上高の伸びが鈍化したことが嫌気され、松屋(8237)やJフロント(3086)など百貨店の一角が売られました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
昨日の当欄で利益確定売りが出るだろうと記しましたが、それをはねのけて日経平均が200円以上上昇する非常に強い1日となりました。日本時間今夜22時半に米雇用統計が発表されます。先行指標が強い内容だったこともあり、堅調な内容が予想されています。また、本日の大引け後にファーストリテイリング(9983)が発表した12月の国内ユニクロの既存店売上高は前年同月比18.1%増と大幅な伸びとなりました。日経平均への寄与度が大きい銘柄だけに、週明けのマーケットの反応が注目されます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)