NYダウ: 24922.68 △98.67 (1/3)
NASDAQ: 7065.53 △58.63 (1/3)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。
ニューヨーク市場
1.概況
2017年の年内最終取引となった先月29日の米国市場は利益確定の売りに押され3日ぶりに反落しました。小幅安での推移が続いたダウ平均は引けにかけて下げ幅を急速に広げると118ドル安の24,719ドルと安値引けで取引を終えています。また、S&P500株価指数が13ポイント安の2,673ポイントとなりました。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も46ポイント安の6,903ポイントとなっています。この結果主要3指数の2017年の年間上昇率はダウ平均が25.1%、S&P500株価指数が19.4%、ナスダック総合株価指数が28.2 %となり、ダウ平均とS&P500株価指数が2年連続の上昇となったほか、ナスダック総合株価指数は6年連続の上昇となりました。
年明け最初の取引となった2日の米国市場は主要通貨に対してドルが売られたことで収益改善への期待からハイテクなどのグローバル企業に買いが入り反発しました。取引開始後まもなくして145ドル高近くまで買われたダウ平均は昼前に20ドル高余りまで上げ幅を縮める場面もありましたが、午後に入って徐々に持ち直すと結局104ドル高の24,824ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数が22ポイント高の2,695ポイントとなり先月18日に付けた史上最高値を更新したほか、ナスダック総合株価指数も103ポイント高の7,006ポイントと1.5%の大幅上昇となり、節目の7,000ポイントを初めて上回ってこちらも先月18日に付けた史上最高値を更新しています。
昨日の米国市場は原油価格の上昇を受けて石油関連株が買われたことやIBM(IBM)の上昇を受けて続伸し、主要3指数が揃って史上最高値を更新しました。上昇して始まったダウ平均は一日を通して堅調に推移すると取引終盤に一段高となり118ドル高近くまで買われる場面もありました。引けにかけてやや上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局98ドル高の24,922ドルとなり、先月28日に付けた史上最高値を更新して取引を終えています。また、S&P500株価指数も17ポイント高の2,713ポイントとなり、初めて2,700ポイント台に乗せ前日に続いて史上最高値を更新しています。さらにナスダック総合株価指数も58ポイント高の7,065ポイントとなりこちらも前日に続いて史上最高値を更新しています。
2.経済指標等
12月の米ISM製造業景況感指数は59.7と前月から上昇し低下を見込んでいた市場予想を上回りました。12月の米新車販売台数は年率換算で1785万台となっています。12月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では大半の参加者が緩やかな利上げを支持していることが分かりましたが、利上げの回数を巡って意見の対立があったことも判明しました。
3.業種別動向
先月29日の米国市場で業種別S&P500株価指数は全11業種のうち電気通信サービスやヘルスケア、金融などの10業種が下げ、電気通信サービスは1%近い下落となりました。公益事業は変わらずとなっています。
2日の米国市場で業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げエネルギーが2%近く上げたほか、一般消費財・サービスや素材、情報技術、ヘルスケアも1%を上回る上昇となっています。一方で公益事業や不動産などの4業種が下げています。
昨日の米国市場で業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや情報技術、ヘルスケアなどの8業種が上げ、エネルギーと情報技術が1%を超える上昇となっています。一方で電気通信サービスと公益事業、生活必需品の3業種が下げ、電気通信サービスは2%を上回る下落となりました。
4.個別銘柄動向
先月29日の米国市場でダウ平均構成銘柄は30銘柄中28銘柄が下げました。そのなかでもiPhoneの旧機種で意図的に動作速度を低下させていたことで電池の割安交換に応じると発表したアップル(AAPL)が1%を上回る下落となったほか、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)やベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)も1%前後の下げとなりました。一方でゼネラル・エレクトリック(GE)とコカ・コーラ(KO)の2銘柄が上げています。
2日の米国市場では投資判断引き上げを受けてウォルト・ディズニ(DIS)が4%近く上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。同じく投資判断引き上げを好感して動画配信のネットフリックス(NFLX)も5%近く上げたほか、目標株価の引き上げを受けて百貨店のメーシーズ(M)も4%を上回る上昇となりました。ハイテク株が買われるなかアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やマイクロン・テクノロジー(MU)、エヌビディア(NVDA)といった半導体関連も大きく上げています。アマゾン・ドット・コム(AMZN)による買収の思惑が浮上したディスカウントストアのターゲット(TGT)も3%以上上昇しました。
昨日の米国市場でダウ平均構成銘柄は投資判断の引き上げを好感してIBMが3%近く上げ上昇率トップとなったほか、原油価格の上昇を受けてエクソンモービル(XOM)も2%近く上げています。一方で中央演算処理装置(CPU)に安全面での不具合があると報じられたことでインテル(INTC)が3%を超える下落となり、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。ダウ平均構成銘柄以外では、同業中堅のスキャナ(SCG)を約79億ドルで買収すると発表した電力大手のドミニオン・エナジー(D)が買収に伴う財務負担が懸念され4%近く下げました。スキャナは買収価格にさや寄せする格好で急伸しています。オラクル(ORCL)も投資判断の引き上げを受けて2%を上回る上昇となっています。
5.為替・金利等
先月29日の長期金利は短縮取引のなか0.03%低い2.40%となりました。2日の長期金利は0.06%高い2.46%となりました。昨日の長期金利は0.02%低い2.44%となりました。ドル円は112円台半ば近辺で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
一昨日、昨日と米国市場が上昇し、昨日は主要3指数が揃って史上最高値を更新したことから本日の日本市場は大きく上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の23,000円を上回りそうで、年明けから昨年来高値を更新しそうです。