NYダウ: 24837.51 △63.21 (12/28)
NASDAQ: 6950.16 △10.82 (12/28)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は年末を控えて新規の取引材料に乏しいなか企業業績の拡大を期待した買いなどから続伸し、ダウ平均が史上最高値を更新しました。一時65ドル高近くまで買われるなど一日を通して堅調に推移したダウ平均は63ドル高の24,837ドルとなり、18日に付けた史上最高値を更新して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も10ポイント高の6,950ポイントとなっています。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週から変わらずの24万5千件となり改善を見込んでいた市場予想に反して横ばいとなりました。一方で12月の米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)は67.6と前月から上昇し市場予想も上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち電気通信サービスや公益事業、不動産などの10業種が上げました。一方で生活必需品が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中23銘柄が上げました。そのなかでもユナイテッドヘルス・グループ(UNH)が1%余り上昇したほか、トラベラーズ(TRV)やIBM(IBM)なども堅調でした。一方でコカ・コーラ(KO)やホームデポ(HD)などが下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、米東部の厳冬で需要が高まるとの観測から天然ガスのチェサピーク・エナジー(CHK)やレンジ・リソーシズ(RRC)が4%前後の上昇となっています。韓国政府が仮想通貨の口座開設などの規制強化を検討していると伝わりビットコインが大きく下落したことで関連銘柄が売られました。ライオット・ブロックチェーン(RIOT)が9%近く下落したうえ、ロングフィン(LFIN)も6%を超える下げとなり、セブン・スターズ・クラウド・グループ(SSC)は8%近く下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い2.43%となりました。ドル円は112円台後半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
日本市場は本日が年内最終取引の大納会ですが、米国株高を受けて小幅に上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は昨日に再び割り込んだ5日移動平均線(昨日時点で22,885円)を回復できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)