NYダウ: 24140.91  ▼39.73 (12/6)
NASDAQ: 6776.38  △14.16 (12/6)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場はトランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都として公式に認めたものの、反応は限定的で小幅に高安まちまちでした。ダウ平均は一日を通して前日終値を挟んで小幅に揉み合うと39ドル安の24,140ドルと続落となりました。また、S&P500株価指数も0.3ポイント安の2,629ポイントと4日続落となりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は14ポイント高の6,776ポイントと4日ぶりの反発となっています。

2.経済指標等
11月の米ADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数は19万人増となり市場予想とほぼ一致しました。また、7-9月期の米労働生産性指数改定値は年率換算で速報値と変わらずの前期比3.0%上昇したものの市場予想を下回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が下げ、エネルギーが1%を超える下落となったほか、電気通信サービスも1%近く下げています。一方で情報技術や生活必需品、などの5業種が上げました。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では、マイクロソフト(MSFT)とビザ(V)が1%を超える上昇となったほか、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)とボーイング(BA)も1%近く上げています。一方でメルク(MRK)が2%を上回る下落となり、ウォルト・ディズニー(DIS)とナイキ(NKE)、ホーム・デポ(HD)も1%以上の下げとなっています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算で売上高が市場予想を上回った蒸留酒大手のブラウン・フォーマン(BF)が6%余り上昇しました。同じく決算で売上高が市場予想を上回った税務・会計サービスのH&Rブロック(HRB)も10%高と急伸しています。アパレルのオックスフォード・インダストリーズ(OXM)は市場予想を上回る通期の売上高見通しを発表し9%近く上げました。

5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い2.34%となりました。ドル円は112円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場でトランプ米大統領によるエルサレムの首都認定への反応が限定的だったことから本日の日本市場は反発してのスタートが予想されます。こうしたなか昨日に450円近く下げた日経平均がしっかりとした戻りをみせることができるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)