1.概況
本日の日経平均は27円高の2万2550円と小幅に上昇し3日続伸となりました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数も上昇しましたが東証2部指数は小幅に下げています。休場日前の一昨日の米国市場が高安まちまちで支援材料になりにくかったこと、ドル円が111円台前半まで円高に振れたことが嫌気され日経平均は133円安の2万2390円と反落して寄り付きました。日経平均は寄り付きの水準がほぼ1日の安値になるとドル円がやや円安に戻したことも好感され、下げ幅を縮める展開となりました。前場を77円安で終えた日経平均は後場寄り後まもなく下げ幅を縮めてプラスに転じました。その後は概ね小幅なプラス圏で推移した日経平均は、結局27円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆3996億円となりました。東証33業種はその他製品や小売業、化学など15業種が上昇しました。一方で非鉄金属や海運業、鉱業など18業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が3.6%高となったほか、三菱UFJ(8306)、ソニー(6758)、ソフトバンクグループ(9984)、スタートトゥディ(3092)、東京エレクトロン(8035)、KDDI(9433)が上昇しました。任天堂は国内証券が目標株価を引き上げたことが好感され、2008年9月以来約9年ぶりの高値をつけています。また、採寸用ボディスーツを無料配布すると発表したスタートトゥディは発表日の22日には売られたものの、本日は見直し買いが入り14%超の大幅高となっています。その他材料が出たところでは、コンビニ事業をローソン(2651)とその関連会社に売却すると発表したシー・ヴイ・エス・ベイエリア(2687)がストップ高となりました。一方で、子会社で検査データの改ざんなどの不正があったと発表した三菱マテリアル(5711)は8.1%安と急落しました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は140円超下げる場面がありながら小幅高で取引を終え、底堅さを示した1日となりました。来週も引き続きやや材料難といったところですが、消費者信頼感指数、地区連銀経済報告(ベージュブック)、個人消費支出、ISM製造業景況指数など米国の重要経済指標に注目が集まりそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)