NYダウ: 23400.86 △71.40 (10/26)
NASDAQ: 6556.77 ▼7.12 (10/26)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。良好な企業決算を好感してダウ平均とS&P500株価指数は反発したものの、バイオ関連株の下げが重石となったナスダック総合株価指数は小幅に続落しました。ダウ平均は一時130ドル高まで買われるなど一日を通して堅調に推移すると結局71ドル高の23,400ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も3ポイント高の2,560ポイントとなっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は7ポイント安の6,556ポイントとなりました。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万件増の23万3千件と4週間ぶりに増加しましたが、市場予想ほどは悪化しませんでした。一方で9月の中古住宅販売仮契約指数は前月比横ばいの106.0となり市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材や金融、電気通信サービスなどの8業種が上げ、素材は1%を超える上昇となりました。一方でヘルスケアと不動産、公益事業の3業種が下げています。
4.個別銘柄動向
目標株価の引き上げを受けてナイキ(NKE)が3%を上回る上昇となり、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。市場予想を上回る7-9月期見通しを発表したダウデュポン(DWDP)も3%近く上げたほか、アメリカン・エキスプレス(AXP)も2%以上上昇し、ナイキとダウデュポン、アメリカン・エキスプレスの3銘柄でダウ平均を40ドル以上押し上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、ツイッター(TWTR)が18%を超える上昇となり急伸しました。決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったうえ、10-12月期に四半期ベースで上場後初の最終黒字に転換する見通しを示したことが好感されました。一方で決算で売上高が市場予想を下回り、通期予想も引き下げたバイオ製薬のセルジーン(CELG)が16%を上回る下げとなり急落しています。なお、取引終了後に市場予想を上回る決算を発表したマイクロソフト(MSFT)は時間外で一段高となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い2.46%となりました。ドル円は円安となっています。欧州中央銀行(ECB)が理事会で2018年1月から資産購入の規模を半分に縮小することを決めたものの、声明で状況次第で緩和を延長する可能性や、資産買い入れが終了するまで政策金利を変更しないなど緩和縮小を慎重に進める姿勢を示したことでドルが対ユーロで大幅に上昇し、対円でもドルが買われました。朝方は114円近辺で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場でダウ平均が反発したことに加え、ドル円も円安となっていることから本日の日本市場は上昇してのスタートが予想されます。こうしたなかで日経平均が24日に付けた年初来高値(21,805円)を更新できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)