NYダウ: 23441.76 △167.80 (10/24)
NASDAQ: 6598.43 △11.60 (10/24)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場はスリーエム(MMM)やキャタピラー(CAT)などの好決算を好感して反発し、ダウ平均が史上最高値を更新しました。70ドル余り上昇しでスタートしたダウ平均はその後も上げ幅を広げ、昼過ぎには210ドル高余りまで買われました。取引終盤で上げ幅をやや縮めたダウ平均ですが結局167ドル高の23,441ドルと2日ぶりに史上最高値を更新して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も11ポイント高の6,598ポイントと反発しています。
2.経済指標等
10月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は54.5となり市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融や素材、資本財・サービスなどの7業種が上げました。一方でヘルスケアや不動産などの4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
決算が市場予想を上回り、2017年12月期の業績見通しを上方修正したスリーエムとキャタピラーが大幅高となりました。スリーエムが6%近く上昇し上場来高値を更新したほか、キャタピラーも5%近く上げ、この2銘柄でダウ平均を130ドル以上押し上げています。また、金利上昇を受けてJPモルガン・チェース(JPM)やゴールドマン・サックス(GS)も堅調でした。ダウ平均構成銘柄以外では、決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったゼネラル・モーターズ(GM)が3%近く上げています。一方で家電大手のワールプール(WHR)が10%余り下げ急落しました。百貨店シアーズ・ホールディングス(SHLD)がワールプールの白物家電の販売を打ち切ると伝わり売りがかさみました。決算で業績予想を据え置いたことでバイオ薬のバイオジェン(BIIB)も4%近く下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.06%高い2.42%となりました。こうしたなかドル円は円安となり113円台後半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高と円安を受けて本日の日本市場は上昇してのスタートが予想されます。日経平均の25日移動平均線とのかい離率が5%に近づくなど短期的な過熱感も意識されるなか、日経平均が一日を通して堅調さを維持し17連騰となり連騰記録を伸ばせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)