1.概況
本日の日経平均は85円高の2万1448円と13連騰となり、1988年2月の記録に並びました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数も上昇しましたが東証2部指数は小幅に下げています。昨日の米国市場で主要3指数が揃って史上最高値を更新、ドル円も113円台をつけたことを受け日経平均は86円高の2万1450円と続伸して寄り付きました。日経平均は寄り付き後も堅調に推移すると前引けにかけて上げ幅を広げ、140円高の2万1503円と2万1500円の節目を上回って前引けをむかえました。ただ、高値警戒感が強まるなか日経平均は後場寄りから上げ幅を縮めると一時は18円高をつける場面がありました。日経平均は取引終盤に持ち直し、結局85円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆4106億円となりました。東証33業種は鉄鋼や保険業など22業種が上昇しました。一方で石油石炭製品や電気・ガス業など11業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は概ね堅調でした。売買代金トップの神戸製鋼所(5406)が7%近い大幅高となったほか、任天堂(7974)、三菱UFJ(8306)、ソフトバンクグループ(9984)、SUMCO(3436)、三井住友(8316)などが上昇しました。神戸製鋼所はトヨタ自動車(7203)などの自動車メーカーが神戸製鋼所のアルミ製品について安全性を確認したと発表したことが好感されたとみられます。トヨタ自動車とソニー(6758)は小幅に下げています。材料が出たところでは、大手証券が投資判断と目標株価を引き上げたビックカメラ(3048)が3%近く上昇しました。また、機械翻訳の精度がほぼ人間に匹敵するまで向上したと発表したマザーズ上場のロゼッタ(6182)はストップ高となりました。一方で通期の業績予想を大幅に下方修正した京都きもの友禅(7615)は10%近い大幅安で年初来安値を更新しています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
ついに日経平均は1988年以来の13連騰となりました。明日も上昇し14連騰となれば、1960年12月から翌年1月にかけて達成した記録に並びます。そしてもし来週月曜日も上昇となれば日経平均は15連騰で史上初の記録となります。 マーケットが強気一辺倒に傾いた時こそ株価は天井になることが多く警戒感は残しておきたいところですが、ここまできたら特段の理由なくとも新記録の達成やさらなる株高を期待してしまいます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)