NYダウ: 22405.09 △23.89 (9/29)
NASDAQ: 6495.96 △42.51 (9/29)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
先週末の米国市場は金融やハイテク株への買いを支えに続伸しました。下落して始まったダウ平均は前日終値近辺で上値を押さえられると軟調な展開が続きましたが、7-9月期末ということもあってお化粧買いが入り引けにかけてプラスに転じ結局23ドル高の22,405ドルと3日続伸となりほぼ高値引けで取引を終えています。この結果ダウ平均は7日に付けた史上最高値(22,412ドル)まであと7ドル余りとなっています。また、S&P500株価指数が9ポイント高の2,519ポイントと4日続伸となり連日で史上最高値を付けたほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も42ポイント高の6,495ポイントと4日続伸となり19日に付けた史上最高値を更新しています。
2.経済指標等
8月の米個人消費支出(PCE)は前月比0.1%増加し市場予想と一致しました。8月の米個人所得も前月比0.2%増加し市場予想と一致しています。また、変動の激しい食品とエネルギーを除いたPCEコアデフレータは前年同月比1.3%上昇となり前月から伸び率が鈍化しています。9月の米ミシガン大学消費者態度指数確報値は95.1と速報値から0.2ポイント下方修正され市場予想も下回りました。一方で9月の米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)は65.2と前月から上昇し市場予想も上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術やヘルスケア、一般消費財・サービスなどの7業種が上げました。一方で公益事業や生活必需品などの4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では、シスコシステムズ(CSCO)やマイクロソフト(MSFT)が1%近く上げたほか、長期金利の上昇を受けてゴールドマン・サックス(GS)やJPモルガン・チェース(JPM)も買われ、ゴールドマン・サックスは1銘柄でダウ平均を12ドル近く押し上げています。一方でナイキ(NKE)とウォルマート・ストアーズ(WMT)が1%を超える下落となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、通期の利益見通しを引き上げたうえ、人員削減計画も発表した食肉のタイソン・フーズ(TSN)が大幅高となりました。英国の同業による買収観測が伝わったスポーツ用品販売のフィニッシュ・ライン(FIN)も大きく上げています。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.02%高い2.33%となりました。ドル円は112円台半ばで推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が25日に付けた年初来高値(20,397円)を更新するような展開をみせるかがポイントとなりそうです。また、本日の8時50分には日銀短観の発表が予定されており注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)