NYダウ: 21899.89  △196.14 (8/22)
NASDAQ: 6297.48  △84.35 (8/22)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場はトランプ米政権と米議会が税制改革のとりまとめで前進しているとの報道を受けて大幅高となりました。取引終盤に210ドル高近くまで買われるなど一日を通して上げ幅を広げる展開となったダウ平均は196ドル高の21,899ドルと続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も84ポイント高の6,297ポイントと4日ぶりに反発しています。

2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産を除く10業種が上げました。そのなかでも情報技術と素材、ヘルスケア、資本財・サービス、金融、一般消費財・サービスが1%を超える上昇となっています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はインテル(INTC)とコカコーラ(KO)、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)を除く27銘柄が上げました。そのなかでもキャタピラー(CAT)とシスコシステムズ(CSCO)に加え、新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発に関して3億4900万ドルの契約を受注したと発表したボーイング(BA)が2%近い上昇となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、経営陣の刷新を含むリストラ策を発表した百貨店のメーシーズ(M)や、若年層でフェイスブック(FB)の利用が減り写真共有アプリのスナップチャットの利用数が増えるとの調査会社による見通しを受けてスナップ(SNAP)が大幅高となっています。さらに決算が市場予想を上回る増収増益だった小売りチェーンのDSW(DSW)が急伸しています。一方、決算で最終赤字が拡大した化粧品大手のコティ(COTY)が急落したほか、決算で売上高が市場予想を下回った高級住宅建築のトール・ブラザーズ(TOL)と医療機器のメドトロニック(MDT)がともに2%を超える下落となっています。

5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い2.21%となりました。ドル円はやや円安となり109円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の19,500円を引けで回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)