NYダウ: 21993.71  △135.39 (8/14)
NASDAQ: 6340.23  △83.68 (8/14)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は北朝鮮問題に関して米政府高官から外交による解決を目指す発言が相次いだことで北朝鮮リスクへの警戒感が後退し反発しました。87ドル高でスタートしたダウ平均は上げ幅を三桁に広げると一時160ドル高まで買われ節目の22,000ドル台を回復する場面もみられました。一日を通して高値圏で揉み合う展開となったダウ平均は結局135ドル高の21,993ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も83ポイント高の6,340ポイントとなっています。

2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーを除く10業種が上げました。そのなかでも不動産と情報技術、金融、電気通信サービス、資本財・サービスが1%を超える上昇となっています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が上げました。そのなかでもビザ(V)が2%近く上昇したほか、アップル(AAPL)やマイクロソフト(MSFT)、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)なども1%を超える上昇となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、目標株価の引き上げを受けて電気自動車のテスラ(TSLA)と画像処理半導体のエヌビディア(NVDA)が買われ、エヌビディアは大幅高となっています。また、中国の自動車メーカーが買収を模索していると伝わったフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCAU)も大きく上げています。一方、決算で米国事業が減収となった食品卸売最大手のシスコ・コーポレーション(SYY)が軟調でした。

5.為替・金利等
長期金利はニューヨーク連銀のダドリー総裁が米景気が予想通りに進展するなら年内のあと1回の利上げを支持すると述べたと伝わったことで0.03%高い2.22%となりました。ドル円は109円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高を受けて反発してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうで、100日移動平均線(昨日時点で19,624円)を回復するような展開となるかが注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)