NYダウ: 22085.34 ▼33.08 (8/8)
NASDAQ: 6370.46 ▼13.31 (8/8)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は地政学リスクが意識され反落しました。前日まで10日続伸となり9日連続で史上最高値を更新していたこともあって下落して始まったダウ平均ですが、下げ渋るとしばらくしてプラスに転じ昼過ぎには60ドル高まで買われました。しかし、北朝鮮が核弾頭の小型化に成功したとメディアが報じると地政学リスクが意識され再び下げに転じ取引終盤には60ドル安余りまで売られました。引けにかけてやや下げ幅を縮めたダウ平均は結局33ドル安の22,085ドルと11日ぶりに反落して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も13ポイント安の6,370ポイントと3日ぶりの反落となっています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材や電気通信サービス、不動産、ヘルスケアなどの10業種が下げました。一方で公益事業が上げています。
4.個別銘柄動向
アップル(AAPL)が1%近く上昇しダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。一時は2%近く上げ上場来高値を連日で更新しています。また、決算が市場予想を上回り、業績の見通しを上方修正したクルーズ大手のノルウェージャン・クルーズ・ライン(NCLH)が大幅高となったほか、減収減益ながら決算が市場予想を上回った高級服飾のマイケル・コース・ホールディングス(KORS)も急伸しています。ラルフ・ローレン(RL)も決算で1株利益が市場予想を上回り急伸しています。一方で決算が市場予想を下回ったレンタカー大手のエイビス・バジェット・グループ(CAR)や食品のディーン・フーズ(DF)が急落しています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い2.26%となりました。ドル円は地政学リスクが意識されやや円高となり110円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株安と円高を受けて本日の日本市場は軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が19,900円台で引き続き底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)