1.概況
本日の日経平均は20円安の1万9955円と小幅に続落しました。TOPIXやJPX日経400も下落した一方で、新興市場のマザーズ指数は上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が高安まちまちでドル円も小動きと材料難のなか、日経平均は3円高とほぼ横ばいで寄り付きました。日経平均はまもなく60円余りまで上げ幅を広げましたが、その後は上げ幅を徐々に縮めると前引け間際にマイナスに転じて前場を25円安で終えました。日経平均は後場に入ると小幅なマイナス圏でのもみ合いとなり、大きな値動きの出ないまま20円安とほぼ前引けと同水準で大引けをむかえました。東証1部の売買代金は1兆8865億円と昨日を下回る低水準でした。東証33業種は石油石炭製品、輸送用機器、非鉄金属など6業種のみが上昇し残る27業種は下落しました。中でもパルプ・紙は唯一2%を超える下げとなっています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)や4位の三菱UFJ(8306)、ファーストリテイリング(9983)、KDDI(9433)などは下げたものの、ソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、JT(2914)などは上昇しました。材料が出たところでは、イーブックイニシアティブジャパン(3658)が10%安と急落しました。昨日の大引け後に発表した第1四半期の決算で通期の営業利益予想に対する進捗率が16%強にとどまり、進捗が思わしくないとの見方から売られたようです。また、東芝(6502)は5%安と売られました。監査法人が東芝の有価証券報告書に対し「不適正意見」を出す可能性があると一部で報じられ、上場廃止リスクが意識されたようです。

【VIEW POINT: 明日への視点】
連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表まではやや材料難といった様相で、なかなか日経平均は大きな値動きが出ず商いも低水準にとどまっています。明日も材料があまりなく、値動きが出にくい展開が予想されます。

(マネックス証券 プロダクト部 益嶋 裕)