1.概況
本日の日経平均は44円安の2万99円と反落しました。TOPIXやJPX日経400も下落しましたが、新興市場のマザーズ指数は上昇しています。昨日の米国市場でダウ平均が下落したこと、ドル円が111円台まで円高に振れたことを受け日経平均は54円安の2万89円と反落して寄付きました。本日の日経平均は小幅なマイナス圏で大きな値動きは出ませんでした。寄付き後に下げ幅を10円足らずまで縮めた日経平均ですがプラスに転じることはできずに再び下げ幅を広げると、前場を51円安と寄付きと同水準で引けました。日経平均は後場に入っても小幅なマイナス圏での推移が続き、結局小幅安で取引を終えています。東証1部の売買代金は1兆9967億円と2兆円に達しませんでした。東証33業種は電気機器、機械、繊維製品、石油石炭製品、精密機器の5業種のみが上昇しました。一方で1%を超える下落となった鉱業や鉄鋼など28業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)、ソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)などが下げた一方で出光興産(5019)、安川電機(6506)、ファナック(6954)などは堅調でした。中でも安川電機は売買代金3位の商いを集めて10%高と急伸し上場来高値を更新しました。昨日発表した第1四半期の売上高が前年同期比20%近い増収で営業利益は2倍以上になったうえ、通期の業績予想を上方修正したことが好感されました。また、マザーズ市場のはてな(3930)が一時ストップ高となりました。お昼休みの時間帯に任天堂と人気ゲームの連動サービスを共同開発したと発表し、後場から急騰しています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均はやや材料難の様相のなか、小幅に反落しました。来週は25日から26日にかけて連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されます。今回の会合で政策変更が行われる可能性は非常に低いとみられますが、早ければ9月の会合で行われるのではないかとの指摘もあるFRBのバランスシート縮小について何らかの示唆が行われるか注目されます。また、来週はいよいよ日本企業の第1四半期の決算発表が本格化してきます。27日は100社以上、28日は300社以上が決算発表を行います。日米とも企業の決算発表が材料になりそうです。

(マネックス証券 プロダクト部 益嶋 裕)