NYダウ: 21408.52  ▼5.82 (7/10)
NASDAQ: 6176.39  △23.31 (7/10)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
昨日の米国株式市場で主要3指数は高安まちまちでした。注目度の高い経済指標の発表がなくやや材料難のなか小安く始まったダウ平均は、徐々に下げ幅を縮めるとまもなくプラスに転じました。アマゾン・ドットコム(AMZN)の値引きセールによりその他の小売株の業績が圧迫されることが警戒され、小売株は全般的に売られたことが重石となり伸び悩んだダウ平均は引けにかけてマイナスに転じて結局5ドル安の2万1408ドルと反落しました。一方でS&P500は2ポイント高の2,427ポイントと小幅に続伸しました。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は23ポイント高の6,176ポイントと続伸しています。

2.経済指標等
米労働市場情勢指数(LMCI)は1.5と前月から低下しました。消費者信用残高は前月から184億ドル増加し、市場予想を上回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は情報技術や素材、エネルギーなどの5業種が上昇した一方で不動産や生活必需品などの6業種が下げています。

4.個別銘柄動向
アマゾンのセールへの警戒感から小売株が売られました。百貨店のメーシーズ(M)が7%安、コールズ(KSS)も4%安となったほかウォルマートストアーズ(WMT)も3%近く下落してダウ平均構成銘柄で下落率が最も高くなりました。家電のベストバイ(BBY)は6%超下落しました。一方でアマゾンが2%近く上げたほか、フェイスブック(FB)、アップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)、アルファベット(GOOGL)などの主要ハイテク株は上昇しました。その他のダウ平均構成銘柄では、ナイキ(NKE)やビザ(V)、キャタピラー(CAT)、ボーイング(BA)などが堅調でした。

5.為替・金利等
米長期金利は足元までの上昇の流れが一服して前日から0.01%低い2.37%となりました。ドル円は大きな値動きは出ず114円近辺で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株が高安まちまちで支援材料となりにくく、ドル円も大きな値動きがなかったことから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は昨日回復した2万円を維持する堅調な値動きとなるか注目されます。

(マネックス証券 プロダクト部 益嶋 裕)