1.概況
本日の日経平均は28円安の2万110円と小幅に続落しました。TOPIXやJPX日経400もそれぞれ小幅に下落しました。一方で新興市場のマザーズ指数は1.3％高と大きく上昇して年初来高値を更新しました。昨日の米国市場で主要指数が高安まちまちで支援材料になりにくく、ドル円も小動きだったことから日経平均は15円高と小動きで寄り付きました。前場の日経平均は昨日の終値を挟んだ狭い値幅でのもみ合いとなり大きな方向感は出ず、20円安で前引けをむかえました。日経平均は後場寄り後まもなくプラスに転じると急速に上げ幅を広げて52円高と1日の高値をつけましたが、その後は上げ幅を縮めて再び前日終値近辺でのもみ合いとなりました。日経平均は引けにかけてやや下げ幅を広げて結局28円安と小幅に続落して取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆771億円となりました。東証33業種はゴム製品や医薬品、鉄鋼など13業種が上昇しました。一方で保険業や鉱業など20業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は概ね堅調でした。売買代金トップの任天堂（7974）が小幅に上昇したほか、ソフトバンクグループ（9984）、三菱UFJ（8306）、トヨタ自動車（7203）、三井住友（8316）、ブイ・テクノロジー（7717）、村田製作所（6981）などがそれぞれ堅調でした。中でも液晶ディスプレイ検査装置のブイ・テクノロジーは7.1％の大幅高となりました。国内証券が「買い」の投資判断を継続し目標株価を引き上げたことが好感されました。その他材料が出たところではスターティア（3393）がストップ高となりました。子会社が中国に拡張現実（AR）作製ソフトの販売拠点を開設すると報じられたことが材料視されました。一方で民事再生法の適用申請に向けて調整を進めていると報じられたタカタ（7312）は連日のストップ安で制限値幅が拡大されていたこともあり1日で55％安と急落しています。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は材料難の中で1日を通して方向感に欠ける展開となりました。一方で新興市場は一部バイオ関連銘柄が活況でマザーズ指数が大きく上昇しています。引き続き大型株は材料難の中で値動きが出づらく、海外市場やドル円の動向をにらみながらの展開となりそうです。
（マネックス証券 プロダクト部 益嶋 裕）
