NYダウ: 21235.67  ▼36.30 (6/12)
NASDAQ: 6175.47  ▼32.45 (6/12)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は引き続き主力ハイテク株に売りが出て下落しました。取引開始直後には上昇する場面もあったダウ平均ですが、前日終値をわずかに上回ったところで上値を押さえられると下げ幅を広げ85ドル安まで売られました。その後も安値圏で軟調に推移したダウ平均は引けにかけて下げ幅を縮めたものの、結局36ドル安の21,235ドルと4日ぶりに反落して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も32ポイント安の6,175ポイントと続落となっています。

2.経済指標等
5月の米財政収支は880億ドルの赤字となり、市場予想を上回る赤字となりました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術や素材、公益事業などの6業種が下げました。一方で電気通信サービスやエネルギー、不動産などの5業種が上げています。

4.個別銘柄動向
投資判断と目標株価の引き下げを受けてアップル(AAPL)が2%を超える下落となり、前日に続いてダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。アマゾン・ドット・コム(AMZN)やグーグルの持ち株会社アルファベット(GOOGL)、フェイスブック(FB)、動画配信のネットフリックス(NFLX)なども下げ、ネットフリックスは4%を上回る大幅下落となっています。ソフト大手のアドビシステムズ(ADBE)も投資判断の引き下げを嫌気して下落しています。一方で最高経営責任者(CEO)が7月末で退任すると発表したゼネラル・エレクトリック(GE)が経営トップの交代で業績が改善するとの期待から大幅高となっています。

5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い2.21%となりました。ドル円は109円台後半とやや円高になっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株安に加え、ドル円もやや円高となっていることから本日の日本市場は下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均では25日移動平均線(昨日時点で19,835円)がサポートとなるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)