NYダウ: 21184.04  ▼22.25 (6/5)
NASDAQ: 6295.68  ▼10.11 (6/5)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は新たな買い材料に乏しいなか利益確定の売りに押されて3日ぶりに小幅に反落しました。前日終値を挟んで小幅に揉み合う展開が続いたダウ平均は、午後に入って売りがやや優勢となり軟調に推移すると結局22ドル安の21,184ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も10ポイント安の6,295ポイントとなっています。

2.経済指標等
5月の米ISM非製造業景況感指数は56.9と前月から低下し市場予想も下回りました。また、1-3月期の米労働生産性指数改定値は前期比横ばいとなり市場予想と一致しています。4月の米製造業受注も前月比0.2%減となり市場予想と一致しました。民間設備投資の先行指標となる資本財から国防関連と航空機を除いたコア資本財の受注も0.1%増となりこちらも市場予想と一致しています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業や素材、資本財・サービスなどの7業種が下げました。一方でエネルギーや生活必需品などの4業種が上げています。

4.個別銘柄動向
グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)が堅調で、初めて1,000ドルの大台を突破し上場来高値を更新しました。また、住宅建設大手のDRホートン(DHI)が買収を提案したと発表した不動産開発のフォレスター・グループ(FOR)が急伸しています。一方で投資判断の引き下げを受けてアップル(AAPL)が1%近く下げ、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。目標株価の引き下げを嫌気して写真・動画共有アプリのスナップ(SNAP)も大きく下げています。さらに売上高見通しを下方修正した健康食品のハーバライフ(HLF)が大幅安となっています。

5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い2.18%となりました。ドル円は小動きで引き続き110円台半ばで推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が小幅に下げたことから本日の日本市場もやや売り優勢でスタートしそうです。外部環境に大きな変化がみられないことから本日も方向感に乏しい展開が予想されます。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)