NYダウ: 20804.84 △141.82 (5/19)
NASDAQ: 6083.70 △28.57 (5/19)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
先週末の米国市場は、主要産油国による協調減産の延長観測を背景にWTI先物価格が50ドル台を回復した原油高を受けて続伸しました。上昇して始まったダウ平均はじりじりと上げ幅を広げ、取引終盤には194ドル高まで買われました。その後トランプ米大統領がロシア高官との会談でFBI長官の解任で捜査の圧力が和らぐなどと話したと伝わったことでやや上げ幅を縮めたダウ平均ですが、結局141ドル高の20,804ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も28ポイント高の6,083ポイントとなっています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも資本財・サービスとエネルギーが1%を超える上昇となったほか、素材も1%近く上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が上げました。なかでもキャタピラー(CAT)が2%を超える上昇となりダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、ゼネラル・エレクトリック(GE)も2%高となり、キャタピラーに次ぐ上昇率となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、農機・建機の需要改善を理由に通期の売上高見通しを引き上げたディア(DE)が大幅高となったほか、複数の目標株価の引き上げを受けて設計ソフトのオートデスク(ADSK)が急伸しています。一方で主力ブランドの販売低迷が続いていることが嫌気されギャップ(GPS)が大幅安となりました。決算で1株利益や既存店売上高が市場予想に届かなかった靴小売りのフット・ロッカー(FL)も急落しています。
5.為替・金利等
長期金利は前日と変わらずの2.23%となりました。ドル円は111円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
先週末の米国市場でダウ平均が三桁の上げとなったことから本日の日本市場も続伸でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が一目均衡表の転換線(先週末時点で19,724円)や5日移動平均線(同19,749円)まで上値を伸ばすような展開となるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)