1.概況
本日の日経平均は13円高の1万8432円と小幅に上昇し3日続伸となりました。新興市場のマザーズ指数も上昇しましたが、TOPIXやJPX日経400は小幅安と主要指数は高安まちまちでした。昨日の米国市場でダウ平均が113ドル安と下落し、ドル円が108円台の円高水準で推移したことから日経平均は91円安の1万8327円と反落して寄り付きました。本日の日経平均は寄り付きが1日の安値となると、その後は徐々に下げ幅を縮めました。9時半過ぎにプラスに転じた日経平均はその後再びマイナス圏に沈むなど方向感に欠ける展開となり、前場を1円安で終えました。後場に入っても前日終値を挟んだもみ合いとなりましたが、引けにかけてはプラス圏での推移が続き結局小幅高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆3172億円と3日ぶりに2兆円を上回りました。東証33業種は水産・農林業や電気機器、サービス業など17業種が上昇しました。一方で海運業、陸運業、空運業など16業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちとなりました。売買代金トップの任天堂(7974)やソフトバンクグループ(9984)、三井住友(8316)などが上昇した一方で三菱UFJ(8306)とトヨタ自動車(7203)は下落しています。材料が出たところでは、1,000人規模での人員削減を検討していると報じられた東芝(6502)は5%近い大幅上昇となりました。また、イオンモール内に子供向け遊戯施設を展開するイオンファンタジー(4343)は昨日発表した3月の既存店売上高が前年同月比10.4%の増加と堅調だったことが好感され8%近い大幅高となりました。さらに、飲料事業などを手がけるサッポロHD(2501)は外資系証券が投資判断と目標株価を引き上げたことが好感され6.3%高となっています。一方で平成29年3月期の営業利益予想を人件費の増加等を理由に従来の580億円から340億円に大きく下方修正したヤマトホールディングス(9064)は3.5%安と軟調でした。
【VIEW POINT: 明日への視点】
米国株安と円高進行にもかかわらず日経平均は3日続伸と、底堅さを見せました。ただ、北朝鮮問題等の不透明感が残るなかではなかなか上値追いとはなりにくいと見られます。今週末にフランス大統領選挙の第1回投票を控えていることもあって、引き続き様子見姿勢が強まる可能性がありそうです。
(マネックス証券 プロダクト部 益嶋 裕)