NYダウ: 20662.95 △14.80 (4/6)
NASDAQ: 5878.95 △14.47 (4/6)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は良好な雇用関連の経済指標や原油高を受けて小幅に反発しました。朝方は小幅に下落する場面もあったダウ平均ですが、下げ渋ると買いが優勢となり午後には100ドル高近くまで買われました。しかし、トランプ米大統領が化学兵器使用の疑いがあるシリアのアサド政権への軍事行動を示唆したことで地政学リスクが意識されたことや、米中首脳会談や米雇用統計の発表を控え様子見となったことなどから結局ダウ平均は14ドル高の20,662ドルと上げ幅を縮めて取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も14ポイント高の5,878ポイントとなっています。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比2万5千件減の23万4千件となり市場予想を上回る改善となりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや金融、不動産などの7業種が上げました。一方で電気通信サービスや公益事業などの4業種が下げ、電気通信サービスは1%を超える下落となっています。
4.個別銘柄動向
セブン&アイ・ホールディングス(3382)にガソリンスタンド併設型のコンビニ1,108店を売却すると発表したスノコLP(SUN)が20%高と急伸したほか、決算が市場予想を上回る増収増益となった酒類販売のコンステレーション・ブランズ(STZ)も大幅高となりました。また、長期金利の上昇を受けてJPモルガン・チェース(JPM)やゴールドマン・サックス(GS)といった金融株がしっかりでした。原油高でシェブロン(CVX)やエクソンモービル(XOM)も堅調となっています。一方で弱気の投資判断を受けてアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が大幅安となり、2018年までにパートタイムの雇用を新たに3万人増やすと発表したアマゾン・ドット・コム(AMZN)は連日で上場来高値を更新していたこともあって軟調となっています。
5.為替・金利等
長期金利は予想を上回る改善となった米新規失業保険申請件数を受けて0.01%高い2.34%となりました。ドル円は円安となり110円台後半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は昨日に大きく下げた後ということもあって反発でのスタートが予想されます。米中首脳会談や米雇用統計の発表を控えるなか日経平均が朝方の買い一巡後も上値を伸ばせるのかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)