NYダウ: 20650.21  ▼13.01 (4/3)
NASDAQ: 5894.68  ▼17.06 (4/3)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は長期金利の低下を受けて金融株に売りが出たことや、低調な新車販売が嫌気され小幅に続落となりました。上昇して始まったダウ平均ですが上値が伸び悩むとまもなくしてマイナスに転じ下げ幅を広げ昼過ぎには145ドル安まで売られました。その後押し目買いも入り持ち直したダウ平均ですが、戻し切れず結局13ドル安の20,650ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も17ポイント安の5,894ポイントとなっています。

2.経済指標等
3月の米新車販売台数は年率換算で1662万台となり市場予想を下回りました。 また、2月の米建設支出は前月比0.8%増となりましたが、市場予想は下回っています。一方で3月の米ISM製造業景況感指数は57.2となり前月から低下したものの、市場予想は上回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち一般消費財や素材、金融などの7業種が下げました。一方で電気通信サービスや不動産などの4業種が上げています。

4.個別銘柄動向
3月の新車販売台数の伸びが市場予想を大幅に下回ったゼネラル・モーターズ(GM)が大幅安となったほか、新車販売が減少したフォード・モーター(F)も軟調でした。ベルギー工場に続いてイリノイ州オーロラにある工場も閉鎖すると報じられたキャタピラー(CAT)も先行きへの懸念から小幅に下げています。また、長期金利の低下を受けてJPモルガン・チェース(JPM)やゴールドマン・サックス(GS)も売られました。一方で1-3月期の生産・出荷台数が四半期として過去最高となった電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)が大幅高となり上場来高値を更新しています。

5.為替・金利等
長期金利は0.06%低い2.32%となりました。ドル円は110円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は買い材料に乏しいなか小動きでのスタートが予想されます。ドル円が110円台を付けやや円高となるなかで日経平均が節目の19,000円を回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)