NYダウ: 20934.55  ▼15.55 (3/16)
NASDAQ: 5900.76  △0.71 (3/16)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。材料に乏しいなか利益確定の売りに押されたダウ平均とS&P500株価指数は反落となりましたが、時価総額の大きいハイテク株が堅調だったことでナスダック総合株価指数は続伸となりました。上昇して始まったダウ平均はしばらくしてマイナスに転じました。その後小幅安での推移が続いたダウ平均は15ドル安の20,934ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も3ポイント安の2,381ポイントとなりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は0.7ポイント高の5,900ポイントとなっています。

2.経済指標等
3月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数は32.8と前月から低下したものの、市場予想は上回りました。 2月の米住宅着工件数も年率換算で前月比3.0%増の128万8千戸と2カ月ぶりに増加し市場予想を上回りました。先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比前週比2000件減の24万1000件と改善し市場予想とほぼ一致しています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げ、公益事業が1%を超える下落となったほか、ヘルスケアも1%近く下げました。一方で金融や情報技術などの4業種が上げています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではIBM(IBM)やアメリカン・エキスプレス(AXP)、ゴールドマン・サックス(GS)などが上げました。一方でデュポン(DD)やシェブロン(CVX)、メルク(MRK)などが下げ、住宅設備のジョンソン・コントロールズ(JCI)から傘下の防災器具会社を20億ドルで買収すると発表した工業製品・事務用品のスリーエム(MMM)も財務負担を懸念する売りで下落しています。ダウ平均構成銘柄以外では、投資判断の引き下げを嫌気してバイオ製薬のバイオジェン(BIIB)が大幅安となっています。

5.為替・金利等
長期金利は0.05%高い2.54%となりました。ドル円は113円台を割り込む場面もありましたが、朝方は113円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は買い材料に乏しいことから下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が昨日のように売り一巡後に切り返し、引けで節目の19,500円を維持できるかがポイントとなりそうです

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)