NYダウ: 20821.76 △11.44 (2/24)
NASDAQ: 5845.31 △9.80 (2/24)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は小幅に上昇しました。欧州株や原油相場の下げを受けて利益確定の売りが出て60ドル近く下落して始まったダウ平均はその後もの軟調な推移を続けましたが、減税など政策への期待が根強く取引終盤で持ち直すと引け間際にプラスに転じ11ドル高の20,821ドルと11営業日連続で史上最高値を更新して取引を終えました。また、S&P500株価指数も3ポイント高の2,367ポイントと続伸し3営業日ぶりに史上最高値を付けたほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も9ポイント高の5,845ポイントと3営業日ぶりの反発となっています。
2.経済指標等
2月のミシガン大学米消費者態度指数確報値は96.3と速報値から0.6ポイント上昇し市場予想を上回りました。一方で1月の米新築住宅販売件数は前月比3.7%増の55万5000戸となったものの、市場予想は下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業、電気通信サービス、不動産など9業種が上げ、公益事業は1%を超える上昇となりました。一方でエネルギーと金融の2業種が下げています。
4.個別銘柄動向
決算で1株利益が市場予想を上回った百貨店のノードストローム(JWN)が大幅高となったほか、決算が増収増益で1株利益も市場予想を上回ったスポーツ用品・衣料小売りのフットロッカー(FL)が急伸しました。自社株買いなど株主への利益還元策を強化すると発表したホテル大手のヒルトン・ワールドワイド・ホールディングス(HLT)も上げています。一方で既存店売上高の落ち込みから決算で売上高が市場予想を上回る減収となった百貨店のJCペニー(JCP)や、決算が大幅な減収となり業績見通しを引き下げたヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)が大幅安となっています。また、米長期金利の低下を受けてゴールドマン・サックス(GS)とJPモルガン・チェース(JPM)といった金融株も軟調でした。
5.為替・金利等
長期金利は0.06%低い2.31%となりました。こうしたなかドル円は一時111円90銭台まで円高が進む場面がありました。朝方は112円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は一段の円高を受けて続落でのスタートが予想されます。本日もドル円の動向に神経質な展開となりそうで、日経平均が25日移動平均線(先週末時点で19,182円)や一目均衡表の雲の上限(19,079円)を引けで維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)