NYダウ: 20068.51  △155.80 (1/25)
NASDAQ: 5656.34  △55.38 (1/25)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場はトランプ大統領が矢継ぎ早に大統領令に署名していることなどを受けて新政権での政策への期待が高まったことや良好な企業決算を好感して続伸となり、ダウ平均が1896年の指数算出開始以来初めて20,000ドルの大台を突破しました。80ドル余り上げて始まったダウ平均は直ぐに20,000ドルの大台を上回ると昼前には170ドル高近くまで買われました。その後も高値圏で推移したダウ平均は155ドル高の20,068ドルと20,000ドルの大台を上回り、昨年12月20日に付けた史上最高値を更新して取引を終えています。また、S&P500株価指数も18ポイント高の2,298ポイントとなり前日に続いて史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も55ポイント高の5,656ポイントとなりこちらも連日で史上最高値を付けています。

2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、金融、情報技術、資本財・サービスが1%を超える上昇となりました。一方で不動産、電気通信サービス、公益事業の3業種が下げています。

4.個別銘柄動向
決算で1株利益が市場予想を上回ったボーイング(BA)が4%以上上昇しダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなり、ダウ平均を1銘柄で47ドル近く押し上げました。また、ディーラーの販売データに改善の兆しが出ていることを好感しキャタピラー(CAT)も2%近く上げています。そのほかソフトウエアのアップダイナミクスを約37億ドルで買収すると発表したネットワーク機器大手のシスコシステムズ(CSCO)や、資産運用のブラックロック(BLK)が保有する1兆ドルを超える顧客の有価証券を管理するカストディー業務を引き受けると報じられたJPモルガン・チェース(JPM)も堅調でした。一方でカストディー業務契約をJPモルガン・チェースに奪われたステート・ストリート(STT)は大きく下げています。決算で業績が市場予想を下回った非鉄大手のアルコア(AA)も売られました。

5.為替・金利等
長期金利は0.05%高い2.51%となりました。ドル円は113円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場でダウ平均が20,000ドルの大台を上回ったことから本日の日本市場も続伸でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が25日移動平均線(昨日時点で19,241円)を上回る展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)