NYダウ: 19799.85 ▼27.40 (1/23)
NASDAQ: 5552.94 ▼2.39 (1/23)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場はトランプ政権の保護貿易主義への懸念が重石となり小幅に反落となりました。朝方こそ上昇する場面もあったダウ平均ですが、前日終値を小幅に上回ったところで上値が押さえられるとマイナスに転じその後は軟調な展開が続きました。昼前に95ドル安近くまで売られたダウ平均は午後に下げ幅を縮めたものの、結局27ドル安の19,799ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も2ポイント安の5,552ポイントとなっています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギー、資本財・サービス、金融などの6業種が下げ、エネルギーは1%を超える下落となりました。一方で不動産、電気通信サービス、素材などの5業種が上げています。
4.個別銘柄動向
半導体大手のクアルコム(QCOM)は不当に高い特許料を徴収しているとしてアップル(AAPL)から提訴されたことで急落しました。また、決算で最終赤字が拡大した資源開発大手のハリバートン(HAL)や、決算で10-12月期の米国内の既存店売上高が前年割れとなったマクドナルド(MCD)が売られました。一方で音楽配信サービスのタイダルの株式を33%買い取ったと発表したソフトバンクグループ傘下のスプリント(S)が買われたほか、物言う株主が経営に関与する可能性があるとの報道が引き続き材料視され鉄道大手のCSX(CSX)が大幅高となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.07%低い2.39%となりました。ドル円は一段と円高が進み112円台後半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株安に加え、ドル円が112円台を付け円高となっていることから本日の日本市場は続落でのスタートが予想されます。こうしたなか本日もドル円の動向に神経質な展開となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)