NYダウ: 19827.25  △94.85 (1/20)
NASDAQ: 5555.33  △15.25 (1/20)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は良好な企業決算を受けて反発しました。前日まで5日続落となっていたこともあって上昇して始まったダウ平均はまもなく110ドル高余りまで買われました。しばらく高値圏で推移したダウ平均は昼過ぎにトランプ新米大統領の就任演説を受けて保護主義への懸念から一旦30ドル高弱まで上げ幅を縮める場面もありましたが、その後持ち直すと結局94ドル高の19,827ドルと6日ぶりに反発して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も15ポイント高の5,555ポイントと反発しています。

2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材や電気通信サービス、不動産、生活必需品など9業種が上げました。一方でヘルスケアと資本財・サービスの2業種が下げています。

4.個別銘柄動向
業績見通しを引き上げた日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(PG)のほか、メルク(MRK)も競合するブリストル・マイヤーズスクイブ(BMY)ががん治療において免疫薬を併用する療法の迅速な承認を求めないと発表したのを受け3%を超える上昇となりました。また、通期の利益見通しが市場予想を上回ったIBM(IBM)も2%を上回る上昇となり、この3銘柄でダウ平均を60ドル余り押し上げています。一方、決算で想定より売上高が減ったゼネラル・エレクトリック(GE)が2%以上下げ、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。1株利益が市場予想を下回ったアメリカン・エキスプレス(AXP)も下げています。

5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い2.46%となりました。ドル円は114円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場は上昇したものの、ドル円が円高となっていることから本日の日本市場は軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日中はドル円の動向をにらみながらとなりそうです。なお、取引終了後には安川電機(6506)の決算発表が予定されています。これにより決算発表がいよいよスタートしますが、今後の決算発表を占ううえで注目を集めそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)