1.概況
本日の日経平均は479円高の1万9594円と大幅に上昇し、昨年12月20日につけた昨年来高値を更新しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。30日および昨日の米国市場でダウ平均が計60ドル超上昇したこと、ドル円が117円台後半まで円安に振れたことを受け日経平均は184円高と大幅に反発して寄り付きました。本日の日経平均はほぼ1日を通して上げ幅を広げる展開となりました。前場の日経平均はドル円が118円台まで円安に振れたことも後押しとなりほぼ一本調子で上げ幅を広げると415円高とその時点の高値圏で取引を終えました。後場に入っても株高の勢いは衰えず、上げ幅を広げると日経平均は結局高値引けで昨年来高値を更新しました。東証1部の売買代金は2兆6851億円と12月16日以来の高水準となりました。東証33業種は全業種が上昇し、中でも海運業や鉄鋼といった景気敏感セクターの上昇率が高くなりました。東証1部の9割超が上昇する全面高の展開でした。
2.個別銘柄等
過去の決算で総額400億円の粉飾の疑いがあると報じられた東芝(6502)は東証1部の売買代金トップの商いを集めて2%安となりました。5%超下落して寄り付くと一時はプラスに転じて6%以上上昇する場面があるなど荒っぽい値動きとなりました。その他の売買代金上位銘柄は概ね上昇しました。三菱UFJ(8306)、トヨタ自動車(7203)、ソフトバンクグループ(9984)がそれぞれ3%前後の上昇となったほか、富士重(7270)は4.6%高と大きく上昇しました。材料が出たところでは、中国の広州市政府と共同で世界最大級の液晶パネル工場を新設すると発表したシャープ(6753)は8.5%高となり昨年来高値を更新しました。また、完全自動運転の車を試作したと報じられたルネサスエレクトロニクス(6723)は13%高でこちらも昨年来高値を更新しています。
【VIEW POINT: 明日への視点】
600円近く下落した昨年の大発会とは対照的に、今年の大発会は大幅高で気持ちの良いスタートとなりました。今週はISM非製造業指数や米新車販売台数、雇用統計など米国の重要経済指標が多く発表されます。それらが堅調であれば改めて米景気の拡大期待が高まり日米とも一段の株高となり、ダウ平均は2万ドル、日経平均は2万円とそれぞれ大台が意識される展開になる可能性がありそうです。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)