NYダウ: 19945.04  △11.23 (12/27)
NASDAQ: 5487.44  △24.75 (12/27)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は出遅れが目立っていたハイテク株に買いが入り小幅続伸となりました。取引開始後しばらくして46ドル高まで買われたダウ平均は、クリスマスの連休明けで取引参加者がまだまだ少ないこともあって積極的な買いが続かず上値が伸び悩むと昼前には15ドル高程度まで上げ幅を縮めました。その後再びやや持ち直したダウ平均ですが引き続き上値は重く引けにかけて上げ幅を縮めると結局11ドル高の19,945ドルと安値圏で取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は24ポイント高の5,487ポイントとなり、20日に付けた史上最高値を小幅に上回っています。

2.経済指標等
10月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数は20都市圏住宅価格指数が前月比0.6%上昇し市場予想を上回っています。また、12月のコンファレンスボード米消費者信頼感指数も113.7と前月から上昇し、2001年8月以来の高水準となり市場予想を上回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材、情報技術、一般消費財・サービスなどの9業種が上げました。一方で電気通信サービスと公益事業の2業種が下げています。

4.個別銘柄動向
脊髄性筋萎縮症の治療薬について米食品医薬品局(FDA)から承認を得たと発表したバイオ製薬のバイオジェン(BIIB)が堅調だったほか、ハイテク株に買いが入るなか画像用半導体大手のエヌビディア(NVDA)が大幅高となり上場来高値を更新しています。パナソニック(6752)と太陽光パネル事業で提携すると発表した電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)も大きく上げています。一方で敵対的買収からの防衛策を導入すると発表した地域型小売りチェーンのフレッズ(FRED)が買収への思惑が剥落したことで大幅安となっています。

5.為替・金利等
長期金利は良好な経済指標を受けて0.03%高い2.56%となりました。ドル円は117円台半ば近辺で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株が小幅な上昇に止まったことから本日の日本市場も小動きでのスタートが予想されます。市場参加者が少なく薄商いが続くとみられるなか本日も方向感に欠ける一日となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)