1.概況
本日の日経平均は50円安の1万9444円と小幅に反落しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。昨日の米国市場でダウ平均とナスダック総合指数が史上最高値を更新したことを受け、日経平均は52円高と続伸して寄り付きました。日経平均は一時上げ幅を100円近くまで広げましたが、高値警戒感からかその後は徐々に上げ幅を縮めると前場を28円高と小幅高で引けました。日経平均は後場寄り後も小幅なプラス圏で推移しましたが、13時半頃からやや円高が進んだこともあってか急速に上げ幅を縮めるとまもなくマイナスに転じました。一時は下げ幅を120円近くまで広げる場面もあった日経平均は、引けにかけて下げ幅を縮め、結局50円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆4195億円となりました。東証33業種は石油石炭製品、パルプ・紙、卸売業など5業種のみ上昇しました。一方で精密機器やその他製品、電気・ガス業など28業種が下げています。
2.個別銘柄等
売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。東証1部の売買代金トップに入った三菱UFJ(8306)は変わらずでしたが、ソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、みずほ(8411)はそれぞれ下げています。一方で産業革新機構が本日にも資金支援を決定すると報じられたジャパンディスプレイ(6740)は2.5%高としっかりでした。また、三井住友(8316)、日産自動車(7201)、ファーストリテイリング(9983)はそれぞれ堅調でした。中でも日産自動車は国内証券が目標株価を引き上げたことを受け2.8%高となっています。その他材料が出たところでは、パナソニック(6752)に完全子会社化されることが発表されたパナホーム(1924)は株式交換比率にサヤ寄せする格好で13%超上昇しました。また、大手証券が目標株価を引き上げたアパレルのユナイテッドアローズ(7606)も3.5%高となりました。さらに、大手証券が投資判断を引き上げたアドバンテスト(6857)は8%高と急騰して年初来高値を更新しました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
一時は100円近く上昇した日経平均ですが、過熱感への警戒からか利益確定売りに押される格好で反落しました。明日は3連休を控えていることもあって積極的な買いが出づらく、小動きとなる可能性もありそうです。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)