NYダウ: 19974.62  △91.56 (12/20)
NASDAQ: 5483.94  △26.50 (12/20)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は、伊政府が銀行3位のモンテ・ディ・パスキ・ディ・シエナに対し増資が失敗に終わった場合に備えて公的資金で救済する準備に入ったと伝わったことでの欧州株高の流れを受けて続伸となり、ダウ平均とナスダック総合株価指数が13日に付けた史上最高値を更新しています。上昇して始まったダウ平均はしばらくして100ドル高余りまで買われ、一時は大台の20,000ドルまで後12ドル余りに迫りました。その後、昼前に一旦50ドル高まで上げ幅を縮めたダウ平均ですが、午後に再び持ち直すと結局91ドル高の19,974ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も26ポイント高の5,483ポイントとなっています。

2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融や一般消費財・サービス、資本財・サービスなど8業種が上げ、金融は1%を超える上昇となりました。一方で生活必需品とエネルギー、ヘルスケアの3業種が下げています。

4.個別銘柄動向
英銀のロイズ・バンキング・グループに英国のクレジットカード事業を売却することで合意したと発表したバンク・オブ・アメリカ(BAC)が堅調でした。また、決算が大幅な増益となった外食のダーデン・レストランツ(DRI)も小幅に上げています。さらに取引終了後に決算発表を控えたナイキ(NKE)も2%近く上げています。なお、ナイキは取引終了後に発表した決算が市場予想を上回ったことから時間外で一段高となっています。一方で決算が減収減益で売上高などが市場予想を下回った食品大手ゼネラル・ミルズ(GIS)が下げたほか、投資判断と目標株価の引き下げを嫌気して製薬のセンプラ(CEMP)が急落しています。

5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い2.56%となりました。ドル円は黒田日銀総裁の会見後に一段と円安が進み118円台を付ける場面もありましたが、朝方は117円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高を受けて続伸でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は連日で年初来高値更新となりそうですが、節目の19,500円を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)