1.概況
本日の日経平均は268円高の1万8765円と大幅に上昇し年初来高値を更新しました。TOPIXやJPX日経400も上昇しましたが新興市場のマザーズ指数は下落して6日続落となりました。昨日の米国市場でダウ平均は大幅に上昇し、史上最高値を更新しました。こうしたなか日経平均は177円高の1万8674円と大幅に続伸して寄り付きました。日経平均は寄り付き後にやや上げ幅を広げた後は、高値警戒感からかやや上げ幅を縮めました。前場を152円高で終えた日経平均は後場に入ると徐々に上げ幅を広げました。14時過ぎから一段高となった日経平均は引けにかけてさらに上値を伸ばし結局高値引けとなりました。東証1部の売買代金は3兆3930億円と3兆円超えの大商いとなりました。東証33業種は医薬品とサービス業を除く31業種が上昇しました。中でも電気・ガス業が4%超上昇したほか、証券商品先物も3%超上昇しています。

2.個別銘柄等
ソフトバンググループ(9984)が昨日に続いて東証1部の売買代金トップの商いを集め、5.5%の大幅上昇となりました。引き続きトランプ次期大統領と孫正義社長の会談を受けた思惑買いが入っているとみられます。その他の売買代金上位銘柄も軒並み上昇しました。トヨタ自動車(7203)やメガバンク3行が揃って堅調だったほか、野村(8604)も3.6%の上昇となりました。東京電力ホールディングス(9501)は日本政府が無利子融資枠を引き上げると伝わったことが材料となり、ストップ高まで買われました。富士通(6702)は来期の営業利益が最大で2000億円まで増加しそうだと報じられたことが好感され、6%超の大幅高となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
後場から力強く上昇した日経平均は、大幅な続伸で年初来高値を更新しました。商いも非常に多く市場のムードは非常に明るくなっています。今夜は欧州中央銀行(ECB)の政策理事会が開催されます。来年3月に期限を迎える資産買い入れプログラムの延長や、量的緩和の縮小(テーパリング)が示唆される可能性があり注目されています。また、明日は3ヶ月に1度のメジャーSQです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)