NYダウ: 19251.78 △35.54 (12/6)
NASDAQ: 5333.00 △24.11 (12/6)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は原油価格の下落が重石となったものの、良好な米製造業受注を受けて小幅続伸となりました。午前中は小幅に下げて軟調な展開が続いたダウ平均ですが、午後に入って買いが優勢となると堅調な展開となりました。引けにかけて40ドル高近くまで上昇したダウ平均は結局35ドル高の19,251ドルとなり、前日に続いて史上最高値を更新して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も24ポイント高の5,333ポイントと3日続伸となっています。
2.経済指標等
10月の米製造業受注は前月比2.7%増と4カ月連続でプラスとなり市場予想を上回りました。一方で7-9月期の米労働生産性指数改定値は年率換算で前期比3.1%上昇しましたが、市場予想は下回っています。また、10月の米貿易収支の赤字額は前月比17.8%増の426億100万ドルとなり市場予想を上回る赤字となっています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業とエネルギーを除く9業種が上げました。そのなかでも電気通信サービスが1%を超える上昇となったほか、金融も1%近く上げています。
4.個別銘柄動向
半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)がグラフィックス技術をインテル(INTC)にライセンス供与したとの観測から急伸しています。決算で売上高が市場予想を上回った高級住宅建設大手のトール・ブラザーズ(TOL)も大幅高となっています。また、決算で1株利益が市場予想を上回った自動車部品販売のオートゾーン(AZO)が小幅に上げたほか、データセンターのエクイニクス(EQIX)に一部施設を売却すると発表したベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)も堅調でした。一方で投資判断と目標株価の引き下げを受けてナイキ(NKE)が下げ、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。既存店売上高が前年割れとなった家庭雑貨販売のマイケルズ(MIK)も売られています。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの2.39%となりました。ドル円は114円近辺で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高に加え、ドル円も円安となっていることから本日の日本市場は続伸でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が昨日同様に一目均衡表の転換線(昨日時点で18,484円)で上値を押さえられるのか、それとも転換線を超えて上値を伸ばす展開となるのかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)