1.概況
本日の日経平均は85円高の1万8360円と3日ぶりに反発しました。TOPIXやJPX日経400も上昇しましたが、新興市場のマザーズ指数は小幅に下げています。昨日の米国市場でダウ平均は史上最高値を更新し、ドル円もやや円安に振れたことを受け日経平均は182円高と大きく反発して寄り付きました。ただ、寄り付きの水準がほぼ1日の高値になると日経平均は利益確定売りに押される格好で1日を通して上げ幅を縮める展開となりました。一時上げ幅を40円余りまで縮めた日経平均は引けにかけてやや値を戻し、85円高での大引けとなりました。東証1部の売買代金は2兆6935億円となりました。東証33業種は25業種が上昇しました。中でも海運業や鉄鋼、非鉄金属、証券商品先物など景気敏感セクターが大きな上げとなりました。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は概ね上昇しました。メガバンク3行が揃って上げたほか、ソフトバンググループ(9984)、任天堂(7974)、東芝(6502)、三井物産(8031)、野村(8604)などがいずれも堅調でした。一方、売買代金10位に入った株式の売出しを行うと発表したキーエンス(6861)は需給悪化等への懸念から3%超下げました。その他材料が出たところでは、国内大手証券が投資判断を引き上げた関西電力(9503)が8%近い大幅高となりました。また、靴小売最大手のABCマート(2670)は11月の既存店売上高が前年比マイナスとなったことが嫌気され4%の下落となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は3日ぶりに反発しました。ダウ平均の史上最高値更新や円安を受け200円を超える上げ幅となる時間帯もありましたが、徐々に上げ幅を縮めており市場の高値警戒感を示しているかのようです。日経平均の予想PERは約15.7倍とこの数年間上値のめどになってきた16倍に近づいており警戒感が出やすいのかもしれません。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)