みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週も窓についてお話ししたいと思いますが、 前回のテーマの続きになります。前回のテーマですが...。「丸印で示した2つの窓を月末までに埋めることになるかどうか(図表1)」でした。 果たして2月26日までにどのような値動きになったのでしょうか。それではチャートを確認してみたいと思います。

日経平均株価 (日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成

残念ながら、先週末の時点では窓を埋めるどころか、窓まで届くことなく5日移動平均線を下回って終える結果となってしまいました。一方、今週月曜日(26日)には上向きの5日移動平均線を上回ると同時に戻り高値を更新する結果となっています。

そのため、上から2つ目の窓を埋める可能性が残った状態であると考えられそうです。ただ、2月中にこの窓を埋めるためには、2月5日の安値22,659円43銭まで上昇しなければならず、27日と28日の2営業日であと505円80銭以上上昇しなければならないのは、正直厳しい状況なのではないかと思われます。

なぜなら、下向きの25日移動平均線が水準を切り下げてきているからです。25日移動平均線は25日間の終値の平均価格ですが、この25日間の終値の平均価格が切り下がってきているなか、株価がこの水準に達してくると戻り売りが出やすいと考えられます。

また、戻りを続けるためには25日移動平均線を上回って価格を維持する必要がありますが、直近の売買高を見ますと低水準で推移しており、売り物を吸収できるだけの買い注文が入るかどうかも注目されるポイントになるのではないかと思われます。

こうした状況から、2月中に2つ目の窓を埋めるのは厳しいと考えた場合、月足の形も自ずと決まってしまうのではないでしょうか。

一方、2月の残り2営業日で25日移動平均線を上回って維持すると同時に窓を埋めるような状況になった場合、75日移動平均線辺りまで反発が続くことも考えられそうです。 また、今週は木曜日からは3月相場入りとなります。3月になると月足が新たに作られることになりますので、窓を埋めるくらい強い反発相場が発生することになるのか、あるいは戻りの鈍さから再び下落基調となってしまうことになるのかなどが今後の株価動向を考える上で重要なチェックポイントになりそうです。

3月は配当や優待などの権利を取りたい投資家の買いが入って商いも増加する傾向になると思われますが、3月初めから投資家のそうした積極的な姿勢が見られることになるのか、2月の残り営業日で窓を埋めるかどうかを通して引き続き一緒に考えていきましょう。

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
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