お盆休み明けで多少は市場参加者が増えると思いましたが、逆に減少するとはどういうことか。週明けの東証1部の売買代金は、1兆6,766億円程度と4/2以来の低水準。今年2番目の小ささとなりました。最も、材料不足の日程が続くといえば納得のいくところなのですが、上値も重いし、下値も日銀がETFをいつ、どれぐらいの規模で買い付けてくるかどうかが不明瞭なため、売り仕掛けができない、そんな相場環境のようです。

8/9-10に開催された第1回日米通商協議(FFR)では、日米貿易不均衡是正に関する言及が無かったことで内容を織り込みづらく、9月に開催予定の第2回目の協議に向けては政府高官の発言などに神経質になりやすい。トヨタ自動車(7203)の動きをみていると、安いとわかっていても買えない、そんな雰囲気が値動きに反映されているようです。しかし、オシレータ指標ではそろそろ買いましょう、といっているような気がする。オシレータ指標で売られ過ぎから立ち直る直前は、積極的に押し目を買える環境ではなく、心理状況は悪化したままであるというのが常、であることを理解できるかが、オシレータ指標を上手く使えるポイントです。

日経平均は5月高値(23,050円)を起点としたモミ合いが継続しています。先週は5/30安値(21,931円)付近や、年初来安値を起点に7月安値を通る下値支持線などがおおむね下値で意識されました。今週も同様に下値を維持したいポイントといえます。上方では、25日線までの短・中・長期移動平均線の密集地帯を上回っていけるかが焦点となります。密集地帯は普通で考えると、ポジティブサプライズがないと到底抜けない上値の壁とみることもできます。ただ、トレンドではなくモミ合い局面なので、あまりこだわる必要はないかもしれません。

東野 幸利
株式会社DZHフィナンシャルリサーチ

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