上海総合指数の上昇が止まりません。たまには複雑な図表でご説明したいと思います。一目均衡表の三波動構成(上げ、下げ、上げ)をベースにした値幅計算値では、2009年8月高値(3478P)~2013年6月安値(1849P)までの下落幅1629Pを2倍にして上げたV計算値5107Pをクリアしました。次は2008年10月安値(1664P)~2009年8月高値までの上昇幅を高値に加えたE計算値5292P処となります。あと200P程度ですね。
一方、日柄面(時間軸)でみると、足元の上昇相場は2013年6月安値(1849P)を起点に、今月で25カ月が経過しました。これを三波動構成のうちの(上げ)の三波動目とします。2008年10 月安値~2013年6月安値までの上げて下げての二波動目までは、57カ月かかったことがわかります。三波動目の日柄が二波動目までの日柄と同じとする基本的なひとつの理論でいくと、近い将来、2013年6月安値から57カ月以内でE計算値(N、V、E、NT計算値のうちで最も上値が高い)を通過し、上昇相場は「延長」がありえる、かなり強い相場と認識すべきでしょう。
2015年で重要なのは6月と10月です。6月は雲上限が直近前後で最も高くなるタイミング(図表の赤い矢印)となり、これまでの相場の方向が転換することを示唆している可能性が高いのです。また、2007年10月高値(6124P)に至るまでの上昇期間29カ月が、今回の上昇相場の安値から同じ期間経過したら10月になります。
当然、E計算値を達成したあとや、2007年高値を前に一時的な調整は考えられるのですが、上昇相場の「延長」が予想され、中長期的には2009年8月高値~2013年6月安値までの下落幅を3倍にして上げた6736P前後、2005年6月安値(998P)~2007年高値10月高値までの上昇幅を2008年10 月安値から上げたN計算値6790P前後などが見込めるのではないでしょうか。中長期的というとあいまい、無責任のようにも思うのですが、少なくとも「2007年の高値(史上最高値)を超えられないなら、ここまで強くは上がらない」と思うのですが、いかがでしょうか?
東野幸利
株式会社DZHフィナンシャルリサーチ
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