ドル/円相場は1999年と2005年の安値を起点としたネックラインが特に重要です。2013年5月高値(103.74円)以降は上値抵抗線となっていましたが、同年11月の上昇(円安)以降は逆に下値支持線に変化しています。ネックライン上を維持している以上、再び円安方向に動きが出てくる可能性があるということ。当面の上値の目安は、2002年高値を起点に2007年高値を通る上値抵抗線。だいたい、2006年5月安値108.99円処です。
月足の一目均衡表では転換線をサポートにもみ合いが続いています。6月は嵐の前の静けさのように2月以降で特に値動きが小さくなっており、7月は上下どちらかに放れる公算が大きい。株価指数は先んじて転換線上で陽線が上に伸びる格好となりましたが、ドル/円も8月にかけての強い転換線上昇でどのように変化するかが注目点となります。
年後半で最も注目は11月。11月は基準線が再び上昇に転じることや、抵抗帯(雲)の下限が最低値に切り下がるため変化月になりえる。1月高値を更新したあとの次の主要な高値を形成する、若干円安方向に戻して押し目を形成するタイミング、1月高値を起点とした二段下げ目の安値を形成する、など主に3つのパターンがイメージできます。
現在からさらに水準を切り下げるケースでは、当面は99円程度まで調整することが予想されますが、11月には円高が一巡するのではないでしょうか。
目先的にも25日、75日、200日移動平均線など短期の移動平均線が収れんしつつあり、動意が近いことがうかがえます。日柄面では、年初の高値から中途半端に上昇した4月高値までの「67日」を先に対等させた時点と、4月高値から5月安値までの「34日」を対等した時点が重なる7/7前後からの変化、ないしは7/7前後までが重要となります。
東野幸利
株式会社DZHフィナンシャルリサーチ
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