日経平均やTOPIXは昨年5月の高値から1年が経ち、注目どころです。当時は6月安値まで日経平均が22.1%、TOPIXが19.9%急落し、その後は長いもみ合い相場に入っていきました。現在のところ、5月に入ってからの主要な安値は5/7、5/19。1年という月日に特段と意味はないですが、一応、当時と逆の分岐点になるかもしれませんから。
例えば、野村HD(8604)、月足では24カ月移動平均線がサポートとして意識されています。日足もとてもいい感じですね。

一方、マザーズ市場ではミクシィ(2121)、ジャスダック市場では日本通信(9424)が凄いです。ミクシィは昨年12月高値からの三角もち合いを上放れ。5/8の「陰の陰はらみ」に続いた「小さな陽連」は先高期待そのものでした。下げない株価に上昇の予兆はあったのですが、やはり材料が出てきました。信じられないようなポジティブな業績見通し。スマホ向けゲーム「モンスターストライク」の好調を見込み、今期の連結売上高は3.3倍(前期比)、営業利益は20.8倍(同)になるという。

株価は5/15、16ともにストップ高。5/19は「巨大クロス足」を形成し、その高値をも超えてきました。「巨大クロス足」が5/7安値(5,040円)からのトレンドの中心とすると、上値メドは1万800円~1万900円ぐらいでしょうか。

ミクシィが低迷相場から上昇が始まったのは昨年11月。マザーズ指数は2012年中旬から上昇が始まり、2014年1月高値から調整に入りました。動き方がまったく違うため、材料次第では今のように逆行高の強い動きになりやすい。もっと注目しなければいけないのは、2009年に付けた戻り高値8,650円を上回ったこと。当面は調整を入れながら上昇基調が続くのでしょう。

マザーズ指数は月足の一目均衡表では、横ばいの基準線(671.20)を下回って推移しています。このままでは1月高値から5カ月連続の陰線です。でも、今月の終値で基準線を上回れば、「バイ・イン・メイ」になる可能性が高まるでしょう。マザーズ指数が上昇し始めたら、ミクシィの上昇は一服するかもしれませんが。

日本通信も考え方は同じ。大相場のポイントは2008年高値からの三回の押し(2008年6月高値256円→2009年2月安値42円、2009年6月高値239円→2010年11月安値38円、2011年1月高値190円→2013年2月安値47円)。この底値圏での上げ下げの動きが、爆発高につながることがあるのです。気づかれる方もいると思いますが、高値は6月、安値は2月?足元の相場も6月のどこかで天井を打つことになるかもしれません。

上値メドは、2007年安値からの二層倍478円はすでにクリア、四層倍の700円までは少し贅沢でしょうかね。ただ、ジャスダック平均が上昇し始めたら、いったん上昇は一服するでしょう。

東野幸利

株式会社DZHフィナンシャルリサーチ

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