3月期決算企業の決算発表が今月後半から始まります。消費増税が業績見通しにどの程度影響を与えうるかを見極めるため、大口投資家の売買はしばらく手控えられる可能性が高いです。しかし、大口投資家と同じ行動をとっても儲かりません。市場が落ち着けば何を狙ってくるのか? それを今考えるのです。主力株狙いなら、キヤノン(7751)や信越化学工業(4063)、自動車株はトヨタ自動車(7203)ではなく、日産自動車(7201)です。

さて、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用方針が一部見直されました。国内株のインデックス運用についてTOPIXに加え、JPX日経インデックス400(以下、JPX日経400)やJ-REITが加わった点です。他の企業年金などにこれから波及する可能性が高く、新しいインデックス採用銘柄には売買手口が増える要因になります。特に小型株などにはインパクトが比較的大きく、足元のような下落局面では先駆して出直り基調を強める展開が予想されます。
 図表は、JPX日経400に採用されている銘柄の中から、ある条件で小型株の一部をピックアックしました。日経平均株価との連動性を小さくするため、JPX日経400採用銘柄から日経平均採用銘柄(152銘柄)を除外した上で、東証一部の小型株に限定。信用倍率(買い残/売り残)が4倍以下で増収・増益予想、テクニカル指標で売られ過ぎ・買われ過ぎをみるRSI(14日ベース)が、底入れから50%を上回った直後の銘柄を取り挙げました。チャンスはあるでしょう。

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もう1つは、JPX日経400採用のJASDAQ銘柄やマザーズ銘柄を狙う方法です。JASDAQの10銘柄のうち、上記条件から信用倍率を無視した場合に残るのは、ニューフレアテクノロジー(6256)とVTホールディングス(7593)。前者は逆張り、後者は順張りスタンスに分かれます。マザーズに関してはサイバーエージェント(4751)の1銘柄しか採用されていないので、絞り込む以前の問題です。

以上

東野幸利

株式会社DZHフィナンシャルリサーチ

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