増資観測で売り込まれる展開などは、材料探しの無茶振り。東京市場では来週にかけて重要イベントが多く、手控え要因に事欠かない状況です。

今晩のECB理事会に続き、週末は米6月雇用統計が発表されます。為替市場は少し動きが出てくるのかもしれません。来週からは米アルコアを皮切りに米企業決算がスタートします。米企業決算は今回、あまり期待されてないため、その分、反応に注目かもしれません。中国では4-6月期GDPをはじめ、6月の主要経済統計が発表されます。終わってみないとわからないことですが、どこが株式市場のターニングポイントになってくるか?

日経平均は75日線(9,150円処)を前に上値が重い。というか、2011年10月31日に付けた9,152円の高値の山があるから、それを意識しているのでしょう。TOPIXも同じです。
3月の信用買いの決済売り期日が9月。いつも前倒しだから、その手前の8月あたりまで戻り売りで上値が重く、下値固めが続くのかもしれません。2012年6月4日安値からの上昇で買いそびれた分、押し目待ち買いのチャンスはあるとみています。大阪の「天神祭り(7/24~25)」頃が注目のタイミングでは・・・

富士重工業(7270)は円高には注意ですけど、新型「インプレッサ」を投入した北米販売の増加、OEM供給車の増産効果、構造改革がポイント。 株価は最近、5月以降の高値650円を越え、次は3月高値697円が視野に。2011年11月安値402円を起点としたN波動が完成すれば、V計算値841円処まで上値余地が広がるとみています。

総合アパレル大手の三陽商会(8011)は、6月22日に今12月期の業績予想を上方修正。夏物商戦の回復を先取りする格好で衣料関連株は底堅い。株価は06年の高値1370円から長期低迷が続きましたが、安値から月足で「連続陽線更新中」。5月以降は出来高が急増。日足でも次第にレンジが狭くなる三角もち合い。5月高値279円を越えると、320円あたりまでは主要な節目なく推移するとみています。少し贅沢ですが、10年の戻り高値362円を越えると、500円台に向けた動きになってくると予想しています。

衆議院総選挙が意識されます。コールセンター・テレマーケティングのトランスコスモス(9715)、投票用紙関連機器を生産しているグローリー(6457)などはいつも動く傾向あり。コールセンター・世論調査業務を手掛ける、もしもしホットライン(4708)などもそうですね。株価チャート面では、トランスコスモス(9715)が優位でしょうか。

東野幸利

株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ

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