個人の短期資金が入りやすい、東電(9501)やソフトバンク(9984)、グリー(3632)、DeNA(2432)。今日の相場は、比較的株価が高位を保っているグリーへの物色が優位になる展開となりました。SNS関連は高値から下げ過ぎたイメージがありますが、グリーはさすがの人気株、反発力が違いますね。ただ、人気株に限らず、高値から下げる過程で反発する局面は必ずといっていいほどある。しかし、その押し目で買った投資家が利食えないケースがあります。そこからが本格的な調整に入るパターンが多いようですが、グリーは2500円前後の節目をクリアできるか?

一方、そろそろ主力株の反転上昇も近いかと・・・、ドル円相場からも直感します。チャート上ではダブルボトムのような底固めの気がしてきました。78円を超える円安になってくると面白そうです。

海外投資家の主力株への売りが続いているとの見方が多いですが、現物株と先物の合算ベースでみると少し違う様子。

最近の海外投資家は個別株にはあまり詳しくない。先物市場の売買動向は必見です。合算ベースで最近の動向をみると、現物株のみの場合と同じく8週連続で売り越しが続いていますが、9月第2週の売り越しは417億円と、前週までの3000億円前後の規模に比べて極端に減少しました。2009年3月に日経平均が安値をつける前後もそう。当時は9週連続で売り越しが続きましたが、3000億円前後の売り越し基調から最後の9週目で445億円に大幅減となり、相場上昇につながった経緯がありました。

当時と環境が違うため同じシナリオはタブーですが、大きな売りは止まるだろう、といった目安にはなると思います。パナソニック(6752)やソニー(6758)など見ていると、止まったかな~少しそういう印象を受けます。10月はこのあたりからでしょうか。

注目どころはいろいろですが、少し気になる銘柄は、鬼怒川ゴム工業(5196)。中期ではJR西日本(9021)、長期では楽天(4755)です。少し地味でしょうか。

でも、楽天(4755)の株価推移は、ファストリ(9983)が2009年に2000年の上場来高値を超える前の動きによく似ていますよ。

東野幸利
株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ