今週の日経平均は一時、3月急落時の安値(8605円:終値ベース)に接近する場面がありました。ただ、当時は出来高が急増した局面でもあり、株価のサポートが期待できる水準に入ったとみてよいのかもしれません。
24日のローソク足は大陰線で「黒い抱き」となりました。相場の下位の方で、陽線(白い)を抱き込むような大陰線(黒い)が出現すれば、「最後の抱き線」といって方向転換の要点といわれます。翌日に上寄りとなれば買い、下寄りとなればなお見送り、と判断するそうです。本日はシナリオ通り、NY株高で上寄りスタートとなりましたが、来週に向けて買い気付いてくるでしょうか?
日経平均の月足では、51ヶ月前後の周期でいくと、今年8月~9月が主要な安値になる公算が高いとみています。さらに、戦後直後からの長期の視点で日柄を観測すると、1953年2月高値~1974年10月安値、1974年10月安値~1996年6月高値といったように、261ヶ月という対等日柄で主要な高値・安値をつけています。では、1996年6月高値から261ヶ月目はというと2018年1月となるのですが、今からだとあまりにも遠すぎる話です。
そこで、一目均衡表の「重擬」という方法を使って、1989年12月の史上最高値から261ヶ月目を対等させると、今年の8月となり、足元は「変化月」として注目すべきタイミングにあるといえるのでしょう。
話しは変わりますが、スマホの急速な普及で携帯キャリアは通信回線の混雑に直面しているそうです。スマホは第3世代携帯電話(3G)回線を使って、大容量の動画や専用ソフトを利用するため、1人当たりの通信量が携帯電話の20倍近いとか。混雑は時間の問題だったということです。
携帯キャリアは利用者に通信速度規制などの対応策を取り始めたとのことです。混雑の原因にもなった「定額制」を見直して、実質的に料金を値上げする動きも浮上しているとか。既に、米国ではAT&Tやベライゾンが定額を廃止し「従量制」に移行しており、日本でもその流れになっていく可能性大でしょうね。
一方、3Gと異なる回線に通信を「回避」する対応策として注目されているのが、ご存知の「WiFi」と呼ばれる公衆無線基地局。NTTドコモやKDDI、ソフトバンクなどは「WiFi」スポットを今後増強する計画です。
設備増強関連で注目されるのは、コムシスHD(1721)、CTC(4739)、アンリツ(6754)、アルチザネットワークス(6778)など。通信関連ではネットワンシステムズ(7518)がこのところ元気ですが、基本的にはIT相場で活躍した銘柄が多いです。アンリツの動きを見ていると、この関連はまだ上値がありそうな感じです。