学生達がどのような発想や観点から銘柄選びをしているのか?非常に興味がありましたので、「日経STOCKリーグ」の発表会に参加してきました。「日経STOCKリーグ」とは、日本経済新聞社が主催する、中学生・高校生・大学生を対象にした「自主テーマによるポートフォリオ学習」および「レポートコンテスト」です。ポートフォリオ学習において、なぜその投資テーマを決めたのか、なぜその銘柄を選んだのか?生きた経済のなかで、考えながら学んでいく力を身につけていく。すばらしいことですね。

参加は全国で226校、1599チーム、生徒数は6398人です。4人~5人でチームを作って最優秀賞を競います。今回、最優秀賞に選ばれたのは、富国強徳~「資本主導」による日本活性化投資への挑戦~。地方の活性化として道州制のあり方に焦点を置き、その各道州にある優良企業を選出・抽出する、対象300社の中からスクリーニングをし、安全性や成長性、技術力、研究開発などプロ顔負けの分析・点数評価を経て、最終的には20社に絞り込む作業だそうです・・・。各銘柄に4%~6%の割合で分散させたポートフォリオでした。最も評価が高かったのは京セラ。京セラいいですよね、上昇が続いていて私は1万円ぐらいあるんではないかと思っていたのですが、いろんな確度から見ても注目企業なんですね。実際ここから上がるかどうかは別として・・・(笑)。
最優秀賞のプレゼンしか聞くことができなかったのですが、凝り固まった我々の頭には思いつかない独特の発想に、とにかくあっぱれでした。

株式市場はこのまま当面上昇が続くのでしょうか。強気になる人が増えてきている点が少し心配ですけど、・・・ただ相当なショート(売り)ポジションが溜まっているそうです。
売り方も買い戻すときは極力安いところで買いたいわけで、押し目を待つ。しかし、強い相場は押し目も買わせてくれないものです。強い相場を認めつつも、確信持てる上昇要因がないため、買い戻しにためらいが生じるのです。
私が証券マンのころは、"株は買うもの"と先輩に教えられましたが、今は売りから入る人はたくさんいますし、先物市場の拡大でマーケットに対して簡単にショート(売り)を組むことができる。
だから、レンジ相場から放れるときは、意外とスピードが早いのかもしれません。12,000円~12,500円?といった話しも現実味を帯びてきたようです。相場の最後の上げを作るのは売り方の買い戻し。4月末にかけて棒上げするようなら、逆に要注意でしょう。
その段階では当然ながら、さらに強気バイアスがかかり、「年末あたりまでに14,000円~15,000円か」、と猛烈に強気になる人が現れる頃にピークになるのでは・・・・。

昨年、「満月」や「新月」の話を頻繁にご紹介した時期がありました。「満月」や「新月」が相場の転換日(高値や安値)とピッタリ、といったケースはそんなに多くないのですが、その日が相場の高値や安値の前後であるケースはやっぱり多いですね。
2009年は「満月」と「新月」あわせて24回のうち、その前後が高値や安値になったのは13回ありました。
ご存知かと思いますが、実は日経平均が今年の高値を付けた1月15日は「新月」でこれはピッタリ。1月30日の「満月」は土曜日でしたので前営業日の29日が安値でした。3月は16日が「新月」、30日が「満月」になります。
日経平均は上昇基調が続いていて高値更新まであと一歩のところ。ただ、16日が「新月」なので昨日の17日あたりは高値警戒かもしれませんね。2月9日から「26」日目であるということも気になります。
いったん調整を入れた方が相場長持ちすると思うんですけどね。

東野幸利
株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ

-----------------------------------
「トレーダーズ・プレミアム」は、個人投資家の心強い味方です!!
http://www.traders.co.jp/service/goods/premium.asp

-----------------------------------