月足「赤三兵」銘柄発掘のチャンスですね。3月安値の銘柄が多いですから、そこから3か月経過する今月は、3か月連続陽線銘柄が多くなるかもしれません。まだ、今月終了するまでは一週間程度ありますので、3か月連続陽線になるかどうかはわかりませんが、めったにないチャンスなので、ここで銘柄発掘作業は怠らずに・・・。
 「赤三兵」は上伸開始のシグナルとされており、長期間下落が続いたあとに、小さな陽線が底値あたりで3つ並ぶパターンです。酒田五法の"三山、三川、三空、三法、三兵"のうちの三兵で、"三兵行進"ともいわれます。ただ、最後の3つ目で大きく上に伸びてしまったり、3つ目に長い上ヒゲが付いているモノはやや解釈が異なるかもしれません。また、"小さな陽線"とは解釈が難しいですが、前後の足との相対比較で視覚的に判断してください。念のために陽線とは、始値よりも終値が高いケースです。そして、高値と安値はヒゲを形成することになるわけですね。

 日経平均は微妙なところです。今月の始値が8848.84円になりますから、それよりも高ければ陽線。それよりも安くなれば陰線です。現在、9000円を上回っていますが、まだ安心はできません。ただ、今月は9500円ぐらいまで上昇してますから、8848.84円を上回ってもそれに近い終値になると、それこそ"3つ目に長い上ヒゲが付いている"ってことになりますので、相場を読む上での解釈が異なってくるかもしれません。
 日経平均のバブル崩壊後の株価推移を月足で遡りますと、ある程度下げたあとの安値圏、ないしはレンジ相場から上に抜け出す場面でも3か月連続陽線は意外とありません。
 まず、2005年の5月、6月、7月の連続陽線。しかも、陽線の終値と始値の(上下のヒゲを除く)の幅がほとんど同じですね。5月は332円、6月は363円、7月は326円と・・・。その後の上げ方は凄かったですね。
 次は2003年5月、6月、7月です。5月は620円、6月は592円、7月は465円でした。その前は2002年2月、3月、4月にありますが、このケースは短期的な戻りにとどまって、そこから更に下げ相場となりました。それ以前はありません。
 さて、今回ですが、3月は655円、4月は655円、5月はどれだけの幅の上昇となるのか?3月や4月と同じ幅ですと、5月始値が8848.84円ですから9500円程度(8848円+655円)になりますね、実現すればいいですが・・・。
 ただ、連続陽線が実現したとしても、"まだはもうなり"ではないですが、短期的に調整となる可能性もある点には注意が必要。あくまでも月足ベースです。じっくりと構えてください。
 中期的な買いシグナルになるとすれば、ファンダメンタルは織り込み済みとなっている状況なので、未知のものに反応し出しているということになります。何か中期的な変化というか、中期的な未知のファンダメンタル(業績上方修正やマクロ環境の好転など)の変化に反応し出しているということでしょう。そのほか、何を示唆するものなのかは想像がつきませんが、やっぱり興味はあります。

 タイミングがきたので触れておきたいと思います。話はガラッと変わりますが、今年のある日、2月のセミナーだったと思いますが、ある先生が5月27日や28日あたりは薬品株が相場になるのでは?とおっしゃっていたような気がして、その資料を抜き出してみたら、やはりメモはしていました。ある種の流行があるとまではおっしゃっていませんでしたが、確かに・・・。
 私も薬品株はしばらく相場がありませんので、そろそろといった感覚ではいたのですが、今回の流行をきっかけに育つものがあるかもしれないですね。

東野幸利
株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ

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