今週も一目均衡表でいきます。前回は一目均衡表の基本数値「65」を使って日経平均の直近の日柄分析をしてみました。今回は難しいですよ。日経平均の89年バブル高値を付けたあとの急落局面も話題にしたいと思います。
フラクタル構造といいまして、例えば小さく枝分かれした様子は質的に木の全体の構造に似ているように、株式市場のある月間の変動が、年間の変動に似ているとか、二番底を形成する際、一番底のほうをより細かく見ると、そこでも同じような形で二番底を形成しているといったものも、そうかもしれません。少し無責任な考え方かもしれませんが、全く先が読みきれないときに非常に有効なヒントを与えてくれる場合があります。
それとは少し考え方が違うのですが、昨年からの日経平均の急落、リバウンド、もみ合い、そして・・・。よく似たケースがなかったものかと、探してみましたら見つかりました。上述した89年バブル高値を付けたあとの急落後の動きです。
ここからは実際に日経平均の日足チャートを見ながらのほうがいいと思います。89年12月高値の38957円を基点とした大きな二段下げで90年10月安値19781円まで下落しました。そのあとの戻りのパターンに注目してください。その10月安値を基点とした前後の日柄分析が、現時点の先行きにも大きなヒントを与えてくれるのです。
まず、89年12月高値から一段下げのあと、戻り高値を90年6月と7月に二度付けており、その後の10月安値までの日柄がその後の相場に大きく影響していました。90年6月高値から10月安値までは「82(日は以下省略)」。その「82」を10月安値から先にあてはめる(対等させる)と2月4日になります。急落後、長く続いたもち合い相場を上にブレイクする91年2月5日の一日前です。そこから日経平均は4000円ほど上昇しました。つまり、10月安値から基本数値の「83」で大きく動き出したのです。また、90年7月高値から10月安値までは「54」。その「54」を10月安値から先にあてはめると、もち合い相場の中の重要な戻り高値90年12月高値とほぼ一致しています。
さらに、90年10月安値を基点とした最初の反発後の高値から基本数値の「65」を先行させると、2月4日にも合致するということ。
そこで、以上の分析を現在の相場にあてはめてみます。今回も急速に下げる過程で昨年6月と7月に戻り高値を付けています。それを90年当時と同じように昨年10月安値を基点として、その前後の日柄を対等させてみたらどうでしょうか。08年6月高値から10月安値までは「98」。その「98」を10月安値から先にあてはめると、3月24日となります。10月安値から基本数値の「97」をあてはめると3月23日。90年当時と同じパターンと考えると3月24日前後がもみ合いを抜け出すタイミングとして重要な変化日となり得ます。
ここで勉強になるのは、対等数値も所詮、基本数値に影響を受けているということです。ということは、基本数値「9、17、26、33、42、51、65、76、83、97、101、129・・・」を高値や安値から先に延ばすだけでも十分、変化日予測が出来るということですね。少し話がそれましたが、続けます。
08年7月高値から10月安値までは「65」。その「65」を10月安値から先にあてはめると2月3日。前回とり上げた変化日と同じです。つまり、90年当時と同様にもち合い相場のなかにおける重要な高値や安値をつける可能性が浮上してきます。
特に3月24日ですが、11月安値から「81」と基本数値の「83」に近いことや、1月7日高値から3月24日までは「52」と基本数値の「51」に近いことなども考慮すると、重要変化日としての可能性を強める要因になる。
単に90年当時の10月安値からもち合い相場を上に放れる前までの「82」を昨年の10月安値からあてはめると2月27日となり、それも11月安値から基本数値の「65」と一致するので重要です。
次に、もち合い相場のなかの上げ下げの日柄を比較してみました。90年10月安値から初動の上げが「18」、その高値から12月安値までが「27」、その12月安値から次の高値まで「12」、その高値から1月安値までが「15」でした。 今回は10月安値から11月安値までが「18」。11月安値から1月7日高値までが「30」。1月7日高値から1月26日安値までが「13」。90年時とよく似ていませんか?
最後に「15」を1月26日安値からあてはめると、2月16日になります。それは10月前半の安値から基本数値の「83」でした。
以上から、当面の重要変化日は、2月3日、16日、27日。そして3月24日前後となります。2月の各変化日でもち合いレンジの中における高値や安値を構成して、3月24日前後に大きく放れるパターンか?? これが当たれば凄いですね。
今回はかなり書いてしまいました。
東野幸利
株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ
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