この反発の動きはどこまで続くのか。25日移動平均線も上回ってきましたよ。 短期の戻りは意外と安値から「5日目」、「7日目」、「9日目」、「17日目」で一旦終了するケースが多いものです。とすると、15日安値(終値ベース)からは今日が「7日目」ですから、今日が目先の高値か。それとも「9日目」の週明け28日が高値かもしれません。個人的には週明け28日は1月安値から「129日目」(これは均衡表の基本数値)にもあたりますので高値が濃厚かと思っています。また、16日安値から「17日目」は8月7日、この日は2005年5月安値から2007年7月高値までの「532日」を2006年6月安値から先にあてはめて「532日」経過する日となります。8月6日、7日は要注意。そこまであれば、意外に14000円程度までは上昇しそうですね(笑)。

 原油価格が急落してきました。マーケットの規模の違いなどから、原油市場から株式市場や為替市場に資金シフトが起きても直接的な影響は無いと思いますが、景気に対するインパクトが大きく違ってくることが予想されます。 今日の某新聞によると、原油・原材料価格の上昇は日本の交易条件(輸出入価格の比率)の悪化から、欧米に比べ経済に対する打撃は深刻だということでした。原油・原材料として輸入された価格上昇分が輸出価格に転嫁できなくなっているそうです。転嫁してしまうと、アジアでの価格競争力を維持できなくなるとのことでした。
 そういったこともあって、原油価格をはじめ商品価格の下落が現在の株式市場にとっては最も、ポジティブインパクトとなってくるわけです。引き続き下落が続けば景気下振れリスクが後退することや、本格化する決算発表でも将来の原材料の負担軽減の思惑から見直し買いが強まることが考えられますね。

 金融不安が最たる要因ではないのです。このコーナーで何度か書きましたが、日本がかつて苦しんだ不良債権や今さかんに騒がれている証券化商品。最初は行き過ぎたマーケットの反動が理由となりますが、今後の見方は変わってくると思います。不良債権や証券化商品は景気の悪化に伴っていくらでも価値が下がってきます。ようするに不良債権や証券化商品の下落は原因ではなく、結果であるということです。株式市場は求めているものは景気下振れリスクが後退すること。ゆえに、原油相場下落の効果は結構大きいと思います。信越化学の決算内容は予想以上にポジティブサプライズでした。"なんだ、大した事ないじゃないか"と、日本の企業を過小評価し過ぎている部分が解消に向かえば、株の意外高の想定も出来てきます。
 上がりだしたら強気になる、証券マン時代の発想が抜け切れない私の意見ですから、割り引いて理解いただければ、と思いますが・・・。

 そこで今後、年末にかけて3月安値を下限、6月高値を上限とした「三角もち合い」が続くとすればどうでしょう。そうなると、2月高値、3月安値、6月高値、今回の7月安値を付けてきたサイクル(日柄)は非常に重要で、今後の有用な投資判断に使えるのではないかと思います。
 例えば、2月高値から6月高値までの期間は「69日」、3月安値から7月安値までの期間は「83日」など、高値から高値、安値から安値、高値から安値、安値から高値などの期間を、さらにどこの高値や安値から、先にあてはめるか?それで複数重なった日を変化日としてみてください。1、2日、ずれるケースがありますが、意外とぴったりあたります。
来週、私もやってみます。

(株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ 東野幸利)

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