テクニカル分析には、大きく分けてトレンド系指標とオシレータ系指標があります。ただ、その中でもいろんな種類がありますし、人によって使い方が微妙に違います。市場関係者の中でも、営業系、調査系、エクイティ系、ファンドマネージャーなど、それぞれの出身によって使い方、見方、考え方が微妙に違うのです。

一般的なのは移動平均線でしょうか。パソコンでも好きな銘柄を取り出したときには、必ずと言っていいほど、5日、25日、75日などの移動平均線は付いているでしょう。あと最近では、RSIやMACDなどの欧米人がよく使うオシレータ系指標は簡単に見ることができるようになっています。ただ、オシレータ系指標は中長期のスパンで投資する人にとっては、どれを使っても大きな差はないし、短期嗜好の投資家もそれを教科書どおりに使えなければタイミングが遅くなるだけです。パソコンの普及のせいか、最近はそこから入門する人が多いと聞きますが・・・。

逆に、日本流のローソク足の基本やその組み合わせなどを意外と学ばれていない人が多いように思います。“酒田足”ですね、はらみ足や包み足、かぶせ足などは実践で頻繁に出てきます。そこには始値、高値、安値、終値の4本の価格情報が入っていまして、非常に奥が深いものす。欧米型のテクニカル指標は終値を使って計算するものが多いですが、その終値が高値引けなのか、安値引けなのか、寄り引け同時なのかはわかりません。そこが重要なのです。

例えば、オシレータ系指標は上げ過ぎ、下げ過ぎの修正をとるために使われますが、過熱圏に入って売却したにもかかわらず、さらに大幅に上昇する、そこからトレンドがスタートする時もあります。まさに、オシレータ系指標のダマシです。そこでローソク足の形状などを理解していると、以外とそのダマシを避けることができるかもしれません。

昨年、知り合ったサウジアラビアのテクニカルアナリストからは、“移動平均線では売買シグナルの発生が遅く、実際はローソク足だけを使って売買している”という話をされました。“ジュウジ”または “ドウジ”は転換シグナルとして有効であり、実際の売買に活用していると言っていました。また、欧州のテクニカルアナリストからは、“首つり(相当な長い下ヒゲがついた実体の短い足)”を実際に紙に書いて私に説明してくれるなど、日本流酒田足の世界レベルでの浸透には驚きました。

では、タイミングの面ではどうでしょうか。もち合いなどから上に放れると思って買ったものの、なかなか上昇しないから、見切り売った瞬間に上に放れてしまったこと、ありませんか。三角もち合いなどは上下に放れる前に、一瞬、逆方向に動いたりすることがあります。ダマシですね。何が不足していたか、それは日柄の経過が間違っていたということなのです。投資に関しては時間の概念が非常に重要です。例えば、底入れ確認によく下ヒゲなどを判断材料とする人がいます。非常に重要なシグナルの一つなのですが、反転するケースのほとんどで教科書通りの底入れ型が示現するとは限りません。陰線で安値引けとなったり、長い上ヒゲを付けたりしながら底入れするケースもあります。要するに、日柄のカウントが重要なのです。そこで思い浮かぶのは、日本流“一目均衡表”です。

私は、最近はチャートを見る上で高値から高値、安値から安値、高値から安値などの日柄を最も重視して見るようにしています。同時に一目均衡表の抵抗帯(雲)の形状を見ます。一目均衡表には、「9、17、26・・・」といった基本的な数値が採用されていて、将来の一定時点にその数値をずらしながら高値や安値の時期を推測します。日本にはこのようにすばらしい投資技法があります。
私はローソク足の基本認識をもう一度勉強し自己研鑽に励んでいます。やって気付いたことなのですが、もう一度と言いながらも、証券マンとして過去に一度もそれについて丹念に勉強したことがないことに気付きました。果たして、そのように感じるのは私だけなのでしょうか。昔は上司や先輩達などが方眼紙に注目銘柄のローソク足や新値足などを毎日記入していたのを思い出しますが、パソコンが普及している昨今では、その光景はほとんど見られません。ローソク足は我々日本人にとって今やごく一般的なものであり、それを元にいろんなテクニカルツールやテクニカル指標を併用し、あたり前のように日々利用しています。しかし、今こそ基本に立ち返りローソク足を含めた日本発の技法を日本人が真に理解することができれば、青い目をした投資家には決して負けることはないでしょうね。

(トレーダーズ・アンド・カンパニー 東野幸利)

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